【有馬記念1週前追い】2冠牝馬スターズオンアース輝く剛脚!キレキレの圧巻ラスト1F11秒4

2023年12月15日 05:18

杉原を背に併せで追い切るスターズオンアース(左)(撮影・村上大輔)

 暮れの大一番「第68回有馬記念」(24日、中山)がもう目の前に迫った。1週前追い切りでその存在感を示したのは2冠牝馬スターズオンアース(牝4=高柳瑞)だ。一頓挫明けの前走からの上積みは計り知れない。

 黒鹿毛の肢体をきら星のように輝かせる2冠女王。スターズオンアースが1週前追い切りで圧巻の動きを披露した。調教パートナーの杉原(レースはルメール)を背にWコースで3頭併せ。テリオスサラ(2歳1勝クラス)、リュクススティール(3歳1勝クラス)を最後方から追いかけ、直線は最内から鋭伸。僚馬2頭を一瞬で2馬身置き去りにしてフィニッシュ。6F82秒6~1F11秒4。杉原は「前走(ジャパンC)の1週前は挫石明けで緩さがあった。今回は全然違う」と見た目の迫力通りの好感触だった。

 蹄の不安で天皇賞・秋を回避して臨んだジャパンCはイクイノックス、リバティアイランドに続く3着。4番手追走から前を行く世界最強馬を懸命に追って見せ場をつくった。高柳瑞師は「ゲート練習のかいあって近走はちゃんとスタートを出てくれています。あれくらい出てくれれば戦法の選択肢が広がりますね。プラス体重(ヴィクトリアマイルから12キロ増)でしたが成長分で見栄えも良かった」と振り返る。この中間は山元トレセンへの短期放牧を挟んで調整。「今日は時計も動きも予定通り。前走の疲れは感じません」と順調ぶりを伝える。

 中山コースは3歳1月のフェアリーS(2着)以来。当時は右に張る面を制御しきれていなかったが、今は違う。杉原は「気持ちと体力がついて競馬でも安定して走れている。今日も真っすぐ、もたれる面はなかった」。高柳瑞師も「右回りもこなせないわけではない。トリッキーなコースに対応してほしい。流れに乗れれば中山2500メートルでも」とキャリア11戦で馬券圏内を外していない堅実ぶりに期待を寄せる。ジャパンC組最先着の脚力に、今秋も大暴れの達人ルメールの手綱が合わされば百人力。4年連続で牝馬が馬券に絡んでいる年の瀬のグランプリ、今年はスターズオンアースの出番だ。

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