【朝日杯FS】タイキヴァンクール 上り調子の“伏兵”一発

2023年12月15日 05:26

浜中俊を背に馬場入りするタイキヴァンクール

 【G1ドキュメント・栗東=14日】木曜の栗東は2度。冷え込んだ。朝日杯FSにタイキヴァンクールを送り出す中尾師が朝一番の調教終わり、スタンドから下りてきた。田村はすぐに駆け寄って厩舎に戻るまでの道のりをビッシリ併せて取材。感触を聞いた。

 7月中京の新馬戦で3着に敗れた後は夏の暑さを考慮し無理をせず、放牧で成長を促した。約3カ月ぶりの実戦だった2走前、馬体重は18キロ増となる512キロ。中団から上がり3F最速の脚で2着に食い込んだ。中尾師は「あの休養がいい方に出た。厩舎に戻ってきた時の体つきを見て、パワーアップしていると感じた」と目を細める。

 キャリア3戦目の前走は8枠10番から道中4番手を追走。終始外を回る厳しい展開だったが直線であっさり突き抜けて初勝利を飾った。2~4着は経済コースを立ち回った馬で、着差以上の内容。「いい勝ちっぷり。使うたびにパフォーマンスが上がっている。G1でも楽しみ」と胸を張る。

 新馬戦以来のマイル起用だが、最終追いは浜中を背にCWコースで我慢の利いた走り。中尾師は「素直でかかるタイプではないし、レース運びに注文がつかないのが一番の強み。マイルはこなせると思う」と1F延長を歓迎した。2戦続けて上がり3F最速をマーク。決め手比べでも十分にやれる。一気の相手強化で伏兵扱いだが侮れない存在だろう。おっと、ここで厩舎に到着。田村は「ありがとうございました」と頭を下げてスタンドに戻った。

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