【ホープフルS】シリウスコルト 2歳チャンプへみなぎる活気 極寒の美浦で激アツ調整

2023年12月25日 05:19

坂路で追い切るシリウスコルト(撮影・西川祐介)

 有馬記念で笑った人も泣いた人も最後のもうひと勝負!中央競馬は28日も開催。中山メインの2歳G1「第40回ホープフルS」の最終追い切りが24日、東西トレセンで行われた。美浦では芙蓉Sを制したシリウスコルトが坂路で素軽い動き。今回と同じ中山2000メートルで完勝した同馬が2歳チャンプを目指す。

 午前4時開場の美浦トレセンの気温は零下3度。その寒気を物ともせず、シリウスコルトが活気あふれる動きで坂路を駆け上がった。1本目に4F68秒7で上って体をほぐした後の2本目。テンから13秒台のラップを刻んで登坂。最後までバテることなく4F52秒3~1F12秒8と脚を伸ばしてフィニッシュした。

 宗像師は「元気いっぱいですね。前走後はここを目標に順調に調整。使うたびに体が増えて、前走よりプラス体重で出られると思います。バランスも良くなって、いい成長曲線を描いています」と目を細めた。

 前走・芙蓉Sが圧巻だった。舞台は今回と同じ中山2000メートル。道中は4番手で折り合いに専念。3角で前を行く3頭に並びかけ、外々を回るロスの多い競馬だったが、最後の直線でも末脚が衰えることはなく2馬身差の完勝だった。三浦は「前走(新潟2歳S5着)の返し馬の感触から距離を延ばしてほしいと思っていた。流れが遅くなって少しハミを取ったが、普通の流れなら、ばっちり折り合える」と高く評価した。

 父マクフィの日本での代表産駒は21、23年のアイビスサマーダッシュを制したオールアットワンス。自身も現役時は1400~1600メートルで活躍。産駒は短距離志向が強い。シリウスコルトも1200メートル戦でデビュー勝ちしたが、鞍上の進言が功を奏し、長いと思われた2000メートルで素質を開花させた。

 宗像師は「距離が延びて良さが出ましたね。なかなかスタミナがある。前走は上手に競馬ができていい内容でした。同じ舞台で1回走っていることだし、来年につながる競馬を期待したい」と来春のクラシックも見据えている。鞍上の三浦は悲願のJRA・G1初制覇なるか注目だ。

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