年男・原優介 さらなる飛躍へ“馬術”で「年間55勝を目標に」

2024年1月3日 05:30

門松を手にポーズを決める年男の原(撮影・郡司 修)

 新年は辰年生まれのジョッキーに注目だ。美浦の年男は00年生まれの原優介(23)。昨年暮れはチャンピオンズC、東京大賞典とG12着で存在感を示し、年間勝利数も自己最多を更新。今年は新たに馬術に取り組み、目標の数字をしっかり掲げてまい進していく。

 2日朝、せわしなく新年のあいさつに追われていた辰年(00年)生まれの原。ハツラツとした表情は、大舞台で存在感を示した23年の充実ぶりからか。原は「年男だけど厄年でもあるのでパワースポットの御岩神社(茨城県)で厄払いもしてきました。今年は年間55勝、重賞2勝、重賞騎乗10回を目標にやっていきたいです」と決意を語った。

 昨年は自己最多を更新する26勝。相棒ウィルソンテソーロと挑んだ大舞台では多くのことを学んだ。12番人気だったチャンピオンズCで後方から鋭く追い込んで2着。続く東京大賞典では一転して逃げの手。大本命・ウシュバテソーロを相手に、真っ向勝負で立ち向かった。原は「ウシュバに勝つために3角からグッと手綱に力を入れた。狙った通りの反応をしてくれましたね」と振り返る。ゴール直前まで粘ったが、最後は大外を伸びたウシュバに半馬身で差されて2着。「それでも勝つんだからウシュバはやっぱり凄いです」。世界を制した脚力を肌で実感した。

 ウィルソンテソーロのチャンピオンズCも含め、昨年は「2桁人気馬での3着以内」が実に15回。低評価を覆す激走を何度も披露してきた。「人気薄でも、その馬に合った返し馬をしている」と分析する原。あす4日からはさらなる向上を目指し、馬術を習いにいく予定だ。「返し馬、スタートの技術を学びたい。そういった精度を上げたいです」と力強く語る。

 新春の3日間開催では7日中山10R・ポルックスSのキタノリューオー(牡6=萱野)など有力馬がスタンバイ。原は「少しずつ頼まれる馬質が変わったのは事実だし、楽しみな馬が多いです。そして今年で減量が取れるので、ここからは地力をアピールしていきたい」と腕をぶす。地に足がついた若武者が、“昇り龍”のごとく24年を駆け抜ける。

 ◇原 優介(はら・ゆうすけ)2000年(平12)6月10日生まれ、東京都出身の23歳。20年3月デビュー。同4月5日の中山12Rタイキダイヤモンドで初勝利。JRA重賞は16度目、G12度目の騎乗だった昨年12月のチャンピオンズC2着で初連対。JRA通算2011戦59勝。1メートル58、47キロ。血液型B。趣味はゴルフ。

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