【京成杯】ダノンデサイルが導いた 55歳横山典 JRA重賞最年長V

2024年1月15日 05:26

<中山11R京成杯>ダノンデサイルでレースを制し喜ぶ横山典(撮影・郡司 修)

 「第64回京成杯」は関西馬ダノンデサイルが重賞初勝利。55歳10カ月23日の鞍上・横山典弘は自身の持つJRA重賞最年長勝利記録を更新した。

 安田翔師が「まだ心身ともに幼いところがある」と評すダノンデサイル。そんな乗り難しい若駒を、横山典が重賞初勝利へ導いてみせた。見せ場はポジション取り。無難なスタートを切ると、外の1番人気ジュンゴールドをけん制しながら好位へ。道中は相棒の気分を害さぬよう、前後左右に馬がいない位置。もくろみ通り、折り合いはぴったりだ。武器である持続力を生かすため4角手前から早めスパート。残り50メートルで先行勢を捉えると、ライバルの追随を許さぬまま先頭でゴール板を駆け抜けた。

 55歳10カ月23日。最年長重賞制覇となった横山典は「いつも通り馬のリズムで。それが一番大事ですから。いいポジションでリラックスできていました。不利のないところからスパートできて、最後はいい伸びでしたね」と偉業も意に介さずサラリと答えた。安田翔師は「馬にマイナスなことがないように、レースが嫌にならないように乗ってくれました」と鞍上の神騎乗を称えた。

 皐月賞(4月14日、中山)から始まる牡馬クラシックへ大きな1勝。「オーナーサイドから僕と調教師に、本当に自由にやらせてもらっている。馬が凄くそれに応えて伸び伸びと良くなっていますね。まだまだこれからの馬ですよ」と横山典は愛馬の成長を実感する。

 衰え知らぬ名手。ワンアンドオンリーで制した14年ダービー以来、10年ぶりのクラシック制覇が、くっきりと見えてきた。

 ダノンデサイル 父エピファネイア 母トップデサイル(母の父コングラッツ)21年4月6日生まれ 牡3歳 栗東・安田翔厩舎所属 馬主・ダノックス 生産者・北海道千歳市の社台ファーム 戦績4戦2勝(重賞初勝利) 総獲得賞金5313万2000円。馬名の由来は冠名+母名の一部。

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