イクイノックス 英ロンドンでレーティング世界1位の表彰式 ルメール「いつも自信を持って乗れた」
2024年1月23日 22:59 ターフを去って約2カ月、もう一つ勲章が加わった。スイスの時計メーカー、ロンジンとIFHA(国際競馬統括機関連盟)は23日、英国の首都ロンドンのサヴォイホテルで2023ロンジンレーシングアワードセレモニーを開催し、ワールドベストレースホースとワールドベストレースを発表。昨年11月26日のジャパンカップでG1・6連勝を飾って引退、種牡馬入りしたイクイノックス(牡5、父キタサンブラック)が135ポンドで23年のレーティング世界1位に輝き、1~4着馬の平均値(牝馬は4ポンド加算)で決まるワールドベストレースもジャパンカップに決まった。
一昨年はフライトラインの140ポンド(対象レース=パシフィッククラシック)、バーイードの135ポンド(インターナショナルS)に次ぐ126ポンド(有馬記念)で3位。昨年は3馬身半差で制した3月26日のドバイシーマクラシックに129ポンドのレーティングがつき、4月の中間発表以降は一度も首位を譲らず。日本調教馬としては14年ジャスタウェイ以来、史上2頭目の快挙。エルコンドルパサーの134ポンド(対象レース=99年凱旋門賞2着)を超え、日本調教馬の歴代最高値となった。
世界中の競馬ファン、ホースマンに改めて存在感をアピールする今回の受賞。表彰式に合わせ、シルクレーシングの米本昌史代表、木村哲也師らとロンドン入りしたルメールは壇上で「大きな期待が懸かっていたけど恐れることなく、いつも自信を持って、楽しんで乗れました。イクイノックスは賢くて、美しいストライドで、とても速く走れるフィジカルとメンタルを兼ね備えていました」とスピーチ。場内の関係者から大きな拍手を送られた。
近年の世界1位馬(調教国)とレーティング、対象レースは以下の通り。
03年 ホークウイング(アイルランド) 134 ロッキンジS
04年 ゴーストザッパー(米国) 130 BCクラシック
05年 ハリケーンラン(フランス) 130 凱旋門賞
06年 インヴァソール(米国) 129 BCクラシック
07年 マンデュロ(フランス) 131 プリンスオブウェールズS
08年 カーリン(米国) 130 ドバイワールドカップ、スティーブンフォスターハンデの2鞍
〃 ニューアプローチ(アイルランド) 130 英チャンピオンS
09年 シーザスターズ(アイルランド) 136 愛チャンピオンS
10年 ハービンジャー(英国) 135 キングジョージ
11年 フランケル(英国) 136 サセックスS、クイーンエリザベス2世Sの2鞍
12年 フランケル(英国) 140 クイーンアンS、インターナショナルSの2鞍
13年 ブラックキャビア(オーストラリア)130 ブラックキャビアライトニング、TJスミスSの2鞍
〃 トレヴ(フランス) 130 凱旋門賞
14年 ジャスタウェイ(日本) 130 ドバイデューティフリー
15年 アメリカンファラオ(米国) 134 BCクラシック
16年 アロゲート(米国) 134 BCクラシック
17年 アロゲート(米国) 134 ドバイワールドカップ
18年 クラックスマン(英国) 130 英チャンピオンS
〃 ウィンクス(オーストラリア) 130 コックスプレート
19年 クリスタルオーシャン(英国) 128 プリンスオブウェールズS
〃 エネイブル(英国) 128 キングジョージ
〃 ヴァルトガイスト(フランス) 128 凱旋門賞
20年 ガイヤース(英国) 130 インターナショナルS
21年 ニックスゴー(米国) 129 BCクラシック
22年 フライトライン(米国) 140 パシフィッククラシック
23年 イクイノックス(日本) 135 ジャパンカップ
▽レーティング 競走馬の能力を示す客観的な指標で、着差や負担重量などを基に、国際的に統一された基準により、数値化したもの。