【大阪杯】ステラヴェローチェ 6歳でもハッスル!状態はキャピキャピの元気印
2024年3月29日 05:28 今季のG1新企画は人気ドラマにあやかった「不適性にもほどがある!?」。適性がないと思われて下馬評の低い馬を取り上げ、本当に買えないのか?を問う。長期ブランクを乗り越え、大阪城Sで復活Vを挙げたステラヴェローチェはG1でも狙えるか否か。
【不適性ポイント(1)】年齢別
【不適性ポイント(2)】レース間隔
(1)について、過去10年(G1昇格前を含む)、6歳馬は【0・1・1・25】で連対率3・7%、複勝率7・4%。17年2着ステファノスを最後に馬券圏内から遠ざかっており、勝ち馬は10年テイエムアンコールが最後。ステラヴェローチェが勝てば14年ぶりとなる。
(2)についてはこの馬自身、復活Vを飾った前走・大阪城S1着を含む中10週以上のレース間隔で【3・1・0・2】と好成績に対し、叩き2走目は【0・0・0・3】でひと息。2走ボケで凡走するケースが考えられる。
【反論(1)実績】デビュー2連勝で20年サウジアラビアRCを勝ち、続く朝日杯FSが2着。翌年は皐月賞とダービーで3着、菊花賞4着で3冠レースを皆勤した。神戸新聞杯で2度目の重賞制覇を飾り、菊花賞4着、有馬記念も4着と健闘。皐月賞馬エフフォーリア、ダービー馬シャフリヤール、菊花賞馬タイトルホルダーなどと、この世代のクラシック戦線を盛り上げた。今年に入ってペプチドナイルがフェブラリーSを制し、テーオーロイヤルがダイヤモンドSと阪神大賞典を連勝、プログノーシスが金鯱賞連覇。現6歳はハイレベル!管理する須貝師は「ずっと強敵と戦ってきた。能力は高いし、一発を狙っている」と自信を持って送り出す。
【反論(2)不屈の精神】海外初遠征の22年ドバイシーマクラシック9着後、屈腱炎が判明した。復帰戦の昨年10月富士Sは7着に敗れ、ダート初起用の前々走・武蔵野Sは16着。物足りない結果が続いたが長期休養明けから3戦目の前走・大阪城Sで約2年5カ月ぶりの復活V。トップハンデ58・5キロを背負いながら道中3番手から力強く伸びて、2着馬との激しい叩き合いを頭差で制した。指揮官は「あのハンデを背負って、よくしのいだ。大したもの。ブランクが長い分、まだ馬が若い。何より根性がある」と生まれ持った負けん気の強さを強調した。
【反論(3)仕上がり】ここ2週、追い切りは酒井が騎乗。20日の1週前追いが光った。CWコースで大きく先行した僚馬に半馬身遅れはしたものの、6F78秒5(ラスト1F11秒3)で自己ベストを大幅に更新し、この日の栗東CWコースで2番時計。酒井は「先週はあの全体時計で最後も、しっかりまとめるのが凄い。普通じゃないね。ポテンシャルが高い」と絶賛した。叩き2走目は結果が振るわないとはいえ、状態面は確実に前走より良化。屈腱炎を乗り越え、復活を遂げた実績馬が大仕事をやってのける。