【ドバイSC】オーギュストロダン 4カ国G1制覇へ!愛国のディープインパクト産駒最後の大物

2024年3月29日 05:08

ドバイシーマクラシックに出走するオーギュストロダン(撮影・坂田 高浩)

 世界各国から実力馬が集うドバイ国際競走(30日、メイダン)は28日、G1・5競走の枠順が確定。徐々に決戦ムードが高まってきた。ワールドワイドな戦略で勝ち星を積み重ねるアイルランドのエイダン・オブライエン師(54)はドバイシーマクラシックにG1・5勝馬オーギュストロダンを起用。昨秋の米遠征後は英気を養い、現役続行となる今季に備えてきた。日愛ディープインパクト産駒対決でも注目されるカードだ。

 世界を股にかけたディープインパクト産駒。その最終世代の大物がオーギュストロダンだ。昨年は史上19頭目の英愛ダービー制覇、秋にはBCターフを制し3カ国でG1勝利を飾った。その種牡馬価値の高さから前走後は3歳限りでの引退が有力視されていたが、一転して現役続行が決定。A・オブライエン師はドバイレーシングクラブのサイトで「3歳から4歳にかけて成長したと感じているし、また走らせるのがとても楽しみです」とコメント。今年はどんなパフォーマンスを見せてくれるのか。多くのファンが注目している。

 馬主のクールモアが現役時に英仏でG1・3勝を挙げたロードデンドロンを日本へ送り、ディープインパクトと交配させた後にアイルランドで誕生。母父はオブライエン師が管理し、01年に自身に初めて英ダービーのタイトルをもたらしたガリレオだ。オブライエン師は同サイトで「彼はサラブレッドという品種にとって、とても重要な存在です。彼は日本とヨーロッパ、つまり2つの大陸のベストを結集しています。将来の競走馬に大きな影響を与える可能性を秘めています」と話すように、まさに世界的良血と言っていい。

 ドバイ入りしてからもオブライエン流の縦列調教で、不慣れな環境でも動じることなく、28日も統制の取れた動きを見せていた。厩舎のキース・マネジャーは「休み明けになりますが、今月上旬からバリードイル(クールモアの調教拠点)でライアン・ムーアが乗って調教を行っています。仕上がりは問題ないです」と手応えをにじませる。

 ディープインパクト産駒は14年ジェンティルドンナ、22年シャフリヤールでドバイシーマクラシック2勝。日本から参戦のシャフリヤールやジャスティンパレスを合わせ、残り少ない現役産駒が世界を驚かせる。

 《ディープインパクト産駒日本勢は2頭》日本勢のディープインパクト産駒は22年ドバイシーマクラシック覇者シャフリヤールと昨年の天皇賞・春を制したジャスティンパレスの2頭が参戦。シャフリヤールは昨年のBCターフでオーギュストロダンとのダービー馬対決が実現し3着。2度目の対決でリベンジなるか。ジャスティンパレスは今回が初の海外遠征。杉山晴師は「ディープインパクトという種牡馬がそれだけ世界的種牡馬なんだ、ということが証明されるレースになると思います」と意気込んだ。

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