【ドバイターフ】ドウデュース 強敵相手も昨年の無念晴らす

2024年3月29日 05:05

メイダン競馬場で調整するドウデュース(平松さとし撮影)

 【競馬人生劇場・平松さとし】
 「残念です」

 ちょうど1年前。ドバイでガックリと肩を落とし、そう語ったのはレジェンド・武豊騎手だ。

 ドバイターフに出走を予定し、現地入りしていたドウデュース(栗東・友道康夫厩舎)が左前肢ハ行のため出走を取り消したのだ。

 22年の日本ダービーを優勝。同年、秋に渡ったフランスでは凱旋門賞など2戦したが結果を残せなかった。しかし、23年の京都記念は最後の直線でさすがダービー馬という末脚を披露。2着馬をアッという間に3馬身半突き放し、改めて能力の高さを示すと、続く1戦で勇躍、中東へ飛んだ。

 こうして臨む予定だったのがドバイターフで、たとえ外国馬相手でもドウデュースの能力を持ってすればチャンスは十二分にあると思えた。

 しかし、好事魔多し。ゲートインすらできずに終わってしまったのだ。

 帰国後の同馬は、レジェンドのケガもあって2戦ほど苦戦を続けた。しかし、有馬記念では再び復活劇を披露する。スターズオンアース、タイトルホルダー、ジャスティンパレスにシャフリヤールやタスティエーラなどなど。数々のG1馬を相手に、鞍上を武豊騎手に戻したドウデュースは圧勝してみせた。

 さて、その新たなグランプリホースは現在、2年越しの夢をかなえるべく、ドバイ入りしている。渡航前の栗東の追い切りでも絶好の動きを披露した同馬は、現地入り後も「良い状態」(前川和也助手)とのこと。事実、現地27日早朝の追い切りではシャープな動きを披露。その後の歩様検査も昨年とは一変、一発でクリアしたそうだ。同レース4連覇を狙うロードノースや前哨戦のジェベルハッタを圧勝したメジャードタイムら、そうそうたるメンバーがそろうが、ドウデュースが力を出し切れば、どの馬もかなわないだろう。日本馬のお家芸ともいえる中距離戦のドバイターフが素晴らしいレースになることを期待したい。ちなみに発走予定は日本時間、31日の午前0時10分。 (フリーライター)

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