【北九州記念】ピューロマジック精神面成長!CWコース単走でラスト2F12秒2→12秒1
2024年6月27日 05:18 阪神改修に伴う変則日程で例年より早い開幕となる小倉は、通常8月開催の「第59回北九州記念」を今年はサマースプリントシリーズ第2戦として開催。重賞連勝を狙う3歳ピューロマジックが栗東CWコースで好調をアピールした。
手綱越しに精神面の成長を感じ取った。ピューロマジックの最終追いは先週同様、安田師自らが稽古をつけた。CWコース単走で抑えを利かせながら加速。4F53秒9でラスト2Fを12秒2→12秒1にまとめた。トレーナーは「馬がこちらの指示を受け入れる準備ができていて、うまくなだめられました。ゴール板を過ぎても気を抜くことなく、従順に走ってくれましたね。行儀良く調教をできるようになっています」と好感触を伝えた。
今春に定年解散を迎えた父の安田隆行厩舎から転厩。その初戦だった前走の葵Sで重賞初Vを飾った。とにかく二の脚が速い。すんなり主導権を奪うと、直線でもうひと伸びして逃げ切った。「能力を改めて感じました」と振り返る一方で「返し馬からゲート裏でエキサイトしてしまう面があり、レースに至るまでに精神面の乱れがありました」と冷静に分析した。
この中間は自身が初めて1週前追いで稽古をつけた。「走りは想像通りでしたけど、馬の精神面とか人とのやりとりは“こんなに理解力があるんだ”っていう驚きがありました」と発見があった。前走後は放牧を挟んでリフレッシュ。「なるべくエキサイトしないように」というテーマで調教に取り組み、気性面で変化を見せている。
今回はマーガレットS2着以来、2走ぶりに松山とのコンビ。指揮官は「指示は出さないですけど、中間の雰囲気とか前走を踏まえてのコンタクトの感じを伝えています」という。安田隆行厩舎での調教助手時代には、ロードカナロアやカレンチャンなど短距離G1馬の調整役を務めた。調教師としては今年、ダノンデサイルでダービートレーナーに輝いた。経験で培った調整力を結集させ、ピューロマジックも短距離界の新星へ。初めて古馬との顔合わせ、ここで真価を示す。
《好調牝馬が強い》北九州記念は毎年、8月後半に行われる。今年は中京と小倉の開催順が入れ替わったが「夏競馬」のくくりに違いはない。過去10年で牝馬が【6・6・6・59】と優勢に立つ。その中でも前走1着馬は実に8連対を誇る。夏は牝馬、夏は勢い重視。ピューロマジックが重賞連勝へと突き進む。