【天皇賞・秋】“鋼の左”レーベンスティール全開!すさまじい末脚見せた、ラスト1F11秒4

2024年10月24日 05:28

ウッドチップコース、併せ馬で追い切るレーベンスティール(右)(撮影・郡司修)

 相撲界で“黄金の左”といえば、左下手投げを武器に天皇賜杯を抱いた横綱・輪島。ボクシング界で“神の左”といえば、左ストレートを切り札にWBC世界バンタム級王者に輝いた山中慎介。競馬界で“鋼の左”といえば…。

 左回りのWコースで行われたレーベンスティールの最終追い切り。4コーナーから直線に向いて手前を替えると、推進力の起点となる左トモにパワーがみなぎる。すさまじい末脚。5馬身先行した5歳オープンのベジャールを内から造作もなく抜き去った。6F77秒5~1F11秒4で追いすがるパートナーに馬なりのまま半馬身先着。「凄くいいコンディションです」。馬場から引き揚げてきた鞍上・ルメールのコメントに田中博師が言葉を継ぐ。「左トモのほうが右トモより強いから左回りの東京は合います」と、スチール(鋼)のような強じんな左トモに信頼を寄せる。

 右回り中山2200メートルで重賞2勝(セントライト記念、オールカマー)を挙げているとはいえ、いずれも楽な競馬ではなかった。「エプソムCは完璧な強さ。東京ならそういう競馬ができると思う。道中も一生懸命走ろうとするから前走からの距離短縮もOK」とルメールは続けた。

 前進気勢が強い上に口元が硬いため制御しやすいハミを試してきた。「新たなハミを使った先週は反応が遅かったけど、前走時のハミを着けた今日はすぐ加速した。G1だけにベストパフォーマンスを見せないと」。ルメールにとっては2度目の天皇賞・秋3連覇が懸かる大一番。切り札は“スチール(鋼)の左”だ。

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