【スプリングS】ピコチャンブラック 鋭伸ラスト1F11秒4!石橋「最後は凄い走りっぷりだった」

2025年3月14日 05:23

濃霧の中、石橋を背にウッドチップコースで追い切るピコチャンブラック(撮影・郡司修)

 開業3年目の上原佑紀師(35)が管理するピコチャンブラックはメンバー唯一の木曜追いを行った。美浦Wコースを力強く駆け抜け、ラスト1F11秒4の好時計をマーク。15年の当レースを制したキタサンブラックに続く父子制覇に挑む。

 午前7時30分、濃い霧に包まれた美浦Wコース。石橋を背にピコチャンブラックは単走で雄大なフットワークを披露した。手応えに余裕があるままラスト1Fは11秒4と鋭伸。鞍上は「やっぱり自分のリズムならいい走りをする。最後は凄い走りっぷりだったね」と賛辞を重ねた。

 道中は行きたがるそぶりを見せずに我慢の利いた走り。5F69秒9と全体時計は遅めだが、それこそがこの馬にとっては成長の証。前走ホープフルS(13着)では幼さを露呈し実力を発揮できずに終わった。陣営はメンタル強化に全力で取り組んだ。上原佑師は「ここ最近では一番リラックスできていて、やりたい調教ができた。追い切り後もテンションが上がらないで、しっかり歩けていました」と成果を実感している。

 中間から石橋が付きっきりで稽古にまたがった。「精神的に敏感な馬。コンタクトを取って安心してもらうためです」と師。石橋も「調子だけを整えられれば、と」。人馬一体となってクラシックの切符獲得を目指す。

 前々走アイビーSは僅差の2着。0秒2差で制したマスカレードボールはその後、共同通信杯を快勝した。2戦ぶりのコンビ復活となる石橋は「能力のある馬。走る馬は走る」ときっぱり。秘める潜在能力の高さを強調した。

 皐月賞に向け、ここは結果が求められる一戦。ピコチャンが能力全開だ。

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