【2025JRA10大ニュース】1位 フォーエバーヤング BCクラシック制覇 日本調教馬初の快挙

2025年12月31日 05:30

11月、BCクラシックを制した坂井騎乗のフォーエバーヤング(左)

 25年も大みそかは恒例のスポニチ選定「JRA10大ニュース」で1年を振り返る。年明けから年末まで、あまたある印象的なシーンの中から1位に輝いたのはフォーエバーヤングだ。ダート競馬の最高峰である米G1・BCクラシックで悲願の日本馬初制覇を成し遂げて、矢作芳人師&坂井瑠星の師弟コンビが世界にその名をとどろかせた。

 列島が震えた。日本競馬史に深く刻まれるであろう11月1日(日本時間2日)、アメリカ合衆国カリフォルニア州デルマー競馬場。フォーエバーヤングがダート競馬の最高峰・米G1・BCクラシックを日本調教馬として初めて勝利する快挙を成し遂げた。

 矢作師、藤田晋オーナーらが抱擁し歓喜するゴールの瞬間に胸を熱くしたファンも多かった。前年3着の雪辱を果たし、後退しないチャレンジ精神が築き上げた勝利。「サッカー日本代表がワールドカップで優勝したようなもの」と話す矢作師の言葉が成し遂げたものの大きさを伝えた。「これで負けたら」と入魂の仕上げで送り出したトレーナー。鞍上・坂井の愛馬を信頼した早めのスパートも印象的だった。

 BCクラシックに96年、日本馬として初めて挑戦したタイキブリザード以来、のべ11頭がチャレンジ。30年越しの悲願達成だった。フォーエバーヤングはこの勝利で獲得総賞金が29億円を超え、それまでの1位だったウシュバテソーロを飛び越えて獲得総賞金額歴代No.1。同馬にはすでに米国から種牡馬入りのオファーも届いたというが、26年も現役続行。春はサウジCからドバイワールドCを目指すプランが明かされている。あくなきチャレンジスピリットで午(うま)年の26年もまた驚かせてくれるはず。

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2025年12月31日のニュース