【2025JRA10大ニュース】2位 「メイショウ」松本好雄オーナー死去 個人馬主初JRA2000勝

2025年12月31日 05:29

松本好雄さん

 「メイショウ」の冠名で知られ、競馬ファンに愛された松本好雄さんが8月29日に逝去。享年87。個人馬主としては史上初となるJRA通算2000勝を達成した、わずか6日後だった。

 38年、兵庫県明石市生まれ。74年に馬主免許を取得。翌年2月9日の京都6Rチェリーパスで馬主デビュー。冠名のメイショウは「明石の松本」が由来で名将の意味もある。「青、桃襷(たすき)、桃袖」の勝負服は競馬ファンならなじみ深い。51年間の馬主歴でJRA重賞73勝、G1は12勝(J・G12勝を含む)。06年の日本ダービーをメイショウサムソンで制した。07年に紺綬褒章、10年には旭日小綬章を受章。競馬界に多大な功績を残した。

 日本騎手クラブ会長の武豊が哀悼の言葉を寄せた。「これからは松本さんの遺志を継ぎ、微力ながらも競馬の発展のために頑張っていきたいと思っております。天国で父(武邦彦さん)とともに競馬談議をしながら見守っていただければ幸いです。ご冥福をお祈りいたします」。氏の温かい人柄がしのばれる。

 没後の9月には阪神競馬場に献花台・記帳台が設けられ、同月13日には阪神競馬場の最終レース終了後、日本騎手クラブ主催による献花式が実施された。人と馬の絆を大切にし、半世紀以上、日本競馬界の発展に貢献した。座右の銘「人がいて、馬がいて、そしてまた人がいる」をかみしめたい。

特集

2025年12月31日のニュース