【スプリングS】岩田康誠 アスクエジンバラ咲かす 付きっきりで調整「枯れないように頑張りたい」
2026年3月11日 05:30 休み明け初戦から全開ムードだ。昨秋に京都2歳S2着、前走ホープフルS3着と重賞で好走を続けたアスクエジンバラが皐月賞トライアル「第75回スプリングS」(3着まで優先出走権)で始動。4走連続コンビとなる岩田康誠(51)が追い切り以外も意欲的に稽古をつけ、成長を肌で感じている。JRA重賞116勝の名手は、12日が52歳の誕生日。結果を出して本番へ、ベテランが巧みなリードで相棒を重賞初制覇のゴールに導く。
一戦ごとに人馬の絆が深まっている。火曜朝、アスクエジンバラの背に岩田康の姿があった。角馬場でウオーミングアップを済ませてからCWコース2周。クールダウンとなる厩舎周りの引き運動も自らが手綱を取り、付きっきりで全休明けの調教を終えた。3走前のサウジアラビアRC7着からコンビを組み、中間は追い切り以外も精力的にまたがっている。「任せてくれて、自由にやらせてもらっているからね。しっかり結果で応えないと」と責任感をにじませた。
サウジアラビアRCはテンションが高く、折り合いの課題を露呈したが、近2走は距離が2F延びて2000メートルでも操縦性が増して京都2歳S2着、ホープフルS3着とパフォーマンスを上げた。「気持ちも体も鍛えられた。筋肉の質や息遣いもそうだしね。人間と違って素直(笑い)。精神的にどっしりしてきた。走り方が変わってきているかな」とうなずく。
クラシックを目指すからこそ求めるレベルも高くなる。重賞初制覇への意気込みを問われると「ここで勝ち負けしないようだったらG1も勝てんよ。そのためにやっている」と力を込めた。「どこまで走れるのか楽しみだし、昨年と違う走りを見せたい。ホープフルSの時が4から5の段階だとしたら今は7から8かな」と上昇曲線を伝えた。過去に09年アンライバルド、22年ビーアストニッシドで当レースを勝っているだけに言葉に重みがある。
12日に52歳の誕生日を迎える。91年に兵庫所属でデビューしてから騎手生活は36年目だ。「30代の時は依頼をいっぱいもらえたんやけどね。生きていたらいろいろある。今はいかにチャンスを生かせるか」と冷静に分析する。8日に58歳の横山典がJRA通算3000勝を達成し「凄いよね、本当に凄い」と最大限にリスペクト。自身も先月28日、オーシャンSの7番人気ペアポルックスと人馬一体のイン強襲劇で10年連続JRA重賞制覇を飾るなど随所に存在感を示している。「枯れないように頑張りたい」と前を向く。ここも相棒の力をフルに引き出し、大舞台に導く意気込みだ。
≪3学年上鞍上に 福永師厚い信頼≫アスクエジンバラを管理する福永祐一師(49)は騎手時代、岩田康としのぎを削った間柄。3学年上の鞍上に信頼を寄せている。「普段から(馬と)コンタクトを取りたいと思ってくれているし、断る理由はない。この馬の可能性を広げてくれた」と人馬の相性の良さに目を細める。11日の最終追いも岩田康がまたがる予定。福永師は「坂路でサラッと。体は結構、出来上がっているしね」とイメージしていた。
◇岩田 康誠(いわた・やすなり)1974年(昭49)3月12日生まれ、兵庫県姫路市出身の51歳。91年10月23日に兵庫県競馬組合の清水正厩舎所属でデビューし、06年3月のJRA移籍までに地方通算2941勝(1万3099戦)をマーク。JRAでは99年11月7日の京都5R(イシヤクモンド5着)で初騎乗、02年セントウルS(ビリーヴ)で重賞初制覇、04年菊花賞(デルタブルース)でG1初制覇。JRA通算1万6167戦1855勝、うち重賞はG1・25勝を含む116勝。1メートル59、52キロ。血液型AB。
