【追憶の柴田善臣 G1・6勝目】06年高松宮記念オレハマッテルゼ 初の6F起用進言ハマった
2026年9月15日 16:05 JRA騎手の柴田善臣(60)が15日、現役引退を表明した。デビュー42年目でJRA・G1勝利は9回。当時の“ヒーロー原稿”をもとに振り返る。G1・6勝目は06年の高松宮記念。オレハマッテルゼとのコンビだった。実に6年ぶりのJRA・G1勝ちとなった。
1着 オレハマッテルゼ 牡6 57柴田善
2着 ラインクラフト 牝4 55福 永
3着 シーイズトウショウ 牝6 55池 添
オレハマッテルゼとともに、脱鞍所に引き揚げてきた柴田善は出迎えた音無師を見つけると「バッチリでした。すべてがうまくいった」と喜びを爆発させた。同騎手にとっては丸6年ぶりのG1制覇。くしくも、前回の優勝も高松宮記念(00年キングヘイロー)で、人気(4番人気)まで同じだった。「長かったね。また、ここで勝てたのもうれしい」。先行勢のすぐ後ろにつけて折り合い、直線でラインクラフトとの一騎打ちに持ち込んだ。最後は首差競り落としての栄冠。「前走(阪急杯3着)は脚をタメるべきところで前に壁をつくれなかった」との反省を生かした。
騎手はただレースに乗るばかりではない。自作自演でつかんだ栄冠だ。オレハマッテルゼに騎乗するのは7度目。1400~1600メートルの3度の重賞挑戦で2、2、3着と惜敗を繰り返したが、その間に柴田善は同馬の特徴を完全につかみ取った。「最後で詰めが甘くなっている。距離が短い方がいい」。馬上の感覚だった。同じ頃、小田切有一オーナーから「短いところで使えないか」と打診を受けていた音無師が、柴田善にローテーションについて相談。「1200メートルのG1に行きましょう」と、未経験の距離を勧めた柴田善の判断は大正解だった。
音無師は95年の開業以来、66回目の挑戦で初のG1タイトル。「リンカーンでチャンスが何度かあったけど、なかなか勝てずに…。長かった」。同師が騎手時代に制した思い出のG1は85年オークス。同じ小田切オーナーのノアノハコブネだった。21年の時を経て、再び同じコンビで勝ち取ったタイトル。前日にリンカーンで日経賞を制した師は、ゲンをかつぐため同じ紫色のネクタイを2日続けて着用していた。
