【ファンタジーS】ニクスルーナ差し切りV 25年に早世ジャンダルム産駒 JRA重賞初挑戦で決めた

2026年11月1日 05:13

<京都11R・ファンタジーS> ゴール前で鮮やかに差し切るニクスルーナ(手前)

  2歳牝馬重賞「第31回ファンタジーS」が31日、京都競馬場で行われ、3番人気ニクスルーナが豪快な差し切りを決めた。昨年2月に10歳で早世したジャンダルムは産駒のJRA重賞初挑戦でいきなりタイトルをつかんだ。

 上がり3F33秒3。ニクスルーナが父ジャンダルムと同じ黒鹿毛の馬体を弾ませ、先行勢に迫ってくる。先に抜け出した函館女王フェリチタをあっという間に捉える。着差は首でも余裕十分の差し切り劇。スプリント王者の孝行娘がメンバー最速の鬼脚で混戦を断ってみせた。今年のJRA重賞8勝目となった岩田望は「まだまだ粗削りで改善点ばかり。それでも重賞を勝ったのだから能力がある」。辛口の賛辞が無限大の伸びしろを感じさせる。

 前走大きく出遅れた課題のゲート。2歳戦らしくバラバラとしたスタートだったが、ニクスルーナは五分に出た。鞍上は「前走と比較してゲートでうるさくなっていたが、むしろ出る気が出ていて、その分良かった」と分析。隊列がすんなり決まると、面前に1番人気ブライトスクリプト、2番人気イモージェンがいた。「人気馬を見ながら競馬をしようと思っていたが、ゲートを出た瞬間に前にいたのでそういう乗り方をした」。26歳の若さで全国リーディング2位と乗りに乗る鞍上が思い描いた理想通りの展開。「外に進路が見えなかったので」と直線内を突くファインプレーも事もなげに振り返った。

 父ジャンダルムは7歳時のスプリンターズSでG1初制覇。伯父スワーヴリチャードは4歳で大阪杯、5歳でジャパンCを制した。大器晩成の血が青天井の成長力を保証する。「これからの成長に期待したい」と岩田望。18年ダノンファンタジー、19年レシステンシアもファンタジーSから連勝で2歳女王へ駆け上がった。勝ち馬から1秒2差も離された傷心のデビューから始まったシンデレラストーリーが早くも熱を帯び始めた。(田井 秀一)

 ◆ニクスルーナ 父ジャンダルム 母ルナベイル(母の父ハーツクライ)24年2月15日生まれ 牝2歳 栗東・高柳大厩舎所属 馬主・橋本実氏 生産者・北海道安平町のノーザンファーム 戦績4戦2勝(重賞初制覇) 総獲得賞金4147万2000円 馬名の由来は冠名(屋号より)+月(ラテン語)、母名の一部

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