【天皇賞・春】王者ゴールドシップ中心不動!G1・4勝目へ死角なし
2013年4月23日 06:00 今週は淀の長距離決戦「第147回天皇賞・春」。昨年、クラシック2冠と有馬記念を制した4歳馬ゴールドシップで中心は不動だ。今季初戦、阪神大賞典を制して、昨秋からの重賞連勝を「4」に伸ばし、中間もさらに上昇ムード。G1・4勝目へと突き進む。
【天皇賞・春】
ただでさえ実績で他馬を圧倒するゴールドシップが、威圧感でも名馬の領域に達しようとしている。胸を張り、周囲の馬をにらみながら馬道を歩く様子は、まさに王者。「オーラが違う」「どこにいても真っ先に目がいく」という声が栗東の関係者から上がるようになった。
全休日だが、厩舎に顔を出した今浪厩務員。「プレッシャーは半端じゃないよ」と言いつつも、いつも通りリラックスして報道陣に対応した。「前走(阪神大賞典1着)もレース後、すぐに息が入ったし、トレセンに帰る馬運車でも元気が良かった。翌日にはカイバをバリバリ食べていたよ。菊花賞を勝った時も2、3日後には元気いっぱい。この馬に関しては疲れたところを一度も見たことがない」
とにかく丈夫、そしてタフ。これまで何のアクシデントもなく。予定通りにレースを使い、しっかり結果を出してきた。ちょっとしたことで体調が変動するのが競走馬。ゴールドシップは非常に珍しい例といえる。スタッフの丁寧な日々のケアに加え、この馬自身にシンの強さがあることが大きい。「初めて見た時から体のバランスが良かった。爪も真っすぐで、きれいな形。故障せず、ここまでくることができたのは、そのあたりが理由だろう」と、同厩務員は語った。中間も当然、順調に乗り込んでいる。
1週前追い切りは坂路4F52秒2~12秒5。稽古駆けしないこの馬にしては破格の好時計を刻み、クリーンエコロジー(5歳オープン)に2馬身先着した。「以前の併せ馬では追っつけても、かわせなかった。だが、先週は楽に先着。抑えて抑えて、あの時計。びっくりするくらい動いた。今は体調がもの凄くいい」
今年は海外への遠征プランを封印、国内戦に専念することが決定済み。ファンと同様に、「結果がどうなるかは別にしても早く戦ってみたい」と今浪厩務員が意識するのは、オルフェーヴル、ジェンティルドンナとの3強対決が予想される宝塚記念だ。とは言え、まずは目の前の盾獲りに全力投球。タイトルを手にグランプリへと向かい、ライバル2頭を倒して最強を襲名するのが、陣営のシナリオだ。「早めに動いても最後までしっかり伸びる。ここも自分の競馬さえできれば」と力を込めた同厩務員。締めくくりは「この馬が負けるところは見たくない」。必勝仕上げで目の前のタイトルを獲りにいく。