【フローラS】マローブルー 府中なら!馬場適性◎ディープの子

2014年4月25日 05:30

追い切りでディープインパクト譲りの切れ味鋭い走りを見せたマローブルー

 エース種牡馬の子が舞台替わりで反転攻勢だ。オークストライアル「第49回フローラS」(27日、東京)の木曜追い切りが24日、美浦トレセンで行われ、マローブルーが軽快な走りを披露した。今週開幕する東京コースに抜群の実績を誇るディープインパクト産駒。24日に行われた1勝馬(賞金400万円)による抽選も突破し、樫のタイトルに名乗りを上げる構えだ。
【フローラS】

 父ディープインパクト譲りの小柄な馬体がWコースで小気味よく弾む。さわやかな春風に身をゆだねるような軽いストライド。直線に入って手前(軸脚)を替えた途端、マローブルーの四肢に力がこもった。手綱は最後まで抑えられたままだが、ラスト1F12秒9。父から受け継いだ切れ味を一瞬だけのぞかせてゴールに飛び込んだ。

 「仕上がりが早くて、気のいい牝馬。単走でサラッと追い切ったが、動きは良かった」。橋本助手の言葉も弾む。「前回(フラワーC4着)は中山の緩い馬場が舞台。馬場適性の差が出た感じ。軽い馬場向きなので東京で変わってくれるはず」と続けた。

 ディープインパクト産駒はマローブルーを含めて中山競馬で苦戦を強いられた。産駒のコース別成績で中山の通算勝率(・127)は4大競馬場で最も低く、馬場をソフトに整備した昨年11月以降の開催では勝率・087まで落ち込んだ。対照的に東京コースの勝率(・170)は京都に次ぐ2位。芝の軽い高速馬場で究極の切れ味を発揮する、産駒の特徴が生かせる舞台だ。

 マローブルーは中山の未勝利戦で外から1馬身3/4突き抜ける圧勝。適性のない舞台でも潜在能力の違いを見せつけた。同レースに続いて手綱を取る戸崎は「あの初勝利は最後まで余裕のある強い競馬だった。まだキャリア3戦だが、素直で切れ味がある」と語る。そんなディープインパクト牝馬はこの日、「17分の12」の1勝馬抽選を突破。強運も後押しする。しかも、今週末まで快晴の予報。切れ味を生かすのに願ってもない馬場が用意されている。

 昨年はディープインパクト産駒の1勝馬がワンツーフィニッシュした樫トライアル。くしくも優勝したデニムアンドルビーはマローブルーと同じ金子真人HDの所有馬、2着エバーブロッサムはマローと同じ堀厩舎所属。エース種牡馬の血統の威力を示す舞台装置が整った。

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2014年4月25日のニュース