恒例の開幕を告げる重賞はサマースプリントシリーズ第1戦「第32回函館スプリントS」（G3、芝1200メートル）。今年から土曜開催となり、開幕初日の14日に行われる。

　高松宮記念2着から臨むナムラクレアは4枠7番。最終追い切りは函館競馬場で、長谷川師自ら稽古をつけた。5F64秒4～12秒0は、一昨年自身が記録した自己ベストを1秒4更新した。前哨戦とはいえ、負けられない一戦で実力を見せつける。

　昨年2着ウイングレイテストは3枠6番。11日に松岡を背に函館Wコースで半マイル追いを実施。鞍上は「先週までは馬体が緩い感じがしたけど、これで変わってくれれば」と状態アップに期待している。8歳のベテランの雪辱に注目だ。

　スプリント路線で充実ぶりが際立つ4歳牝馬カピリナは2枠4番に入った。1400メートルの前走愛知杯で0秒2差3着に好走し、重賞にメドを立てた。芝1200メートルは【3・0・1・1】で、唯一の馬券圏外もG3シルクロードSの4着のみ。函館入り後もカイ食いはよく、陣営は「洋芝は悪くないので頑張ってほしい」と期待を寄せている。

　中の人注目はモリノドリームで8枠15番。今回は前に行きたいメンバーがそろっただけに、先行激化の展開が予想される。全5勝は函館・札幌の全て洋芝で挙げており、特に函館芝1200mは3戦3勝と圧倒的な適性を誇る。“函館のオンナ”として、同い年の牝馬ナムラクレアには負けられない。