モレイラ、美浦初降臨 施設の広さに興奮「凄い!感動」
2018年9月20日 05:30 ゲリラ豪雨が去って雷神が初降臨だ。夏の名残を感じさせるまぶしい朝日を受け、ジョッキー用の青い帽色のヘルメットをかぶったモレイラが初めて美浦トレセンで調教にまたがった。
堀厩舎のヘリファルテ(1000万)と、京都大賞典で3年1カ月ぶりのコンビが決まっているアルバートの2頭に騎乗。キャンターでゆったりと坂路コースを登坂した。「これまで(日本で)いくつかの競馬場でレースに乗っているし、調教も札幌競馬場では乗っていた。美浦の厩舎に来たこともあったが、それでもトレセンの規模や施設、坂路などの調教コースの広さは凄いと感じ、感動している」。来年のJRA通年免許取得を目指す名手は日本競馬トップクラスの環境を手綱から感じ取り、改めて試験へのモチベーションを高めた様子。
札幌での騎乗を終えた後は日本にとどまり、試験に向けて勉強漬けの日々。「来月2日(1次試験=合否発表は11日予定)は英語での筆記試験なので、今はJRAのライディングルールの勉強に時間を割いている。日本で乗りたいと夢見ていた。自分が必要とされているいいタイミングで次の人生のチャレンジができる」。夢に向かってひたすら真っすぐに突き進む。
29日〜10月28日と11月10日〜12月9日で美浦を拠点に、今年2度目の短期免許を申請しているモレイラ。今夏、札幌での短期免許では開催8日間の騎乗で31勝。ゲリラ豪雨顔負け、怒とうの集中Vで札幌リーディングをかっさらった。今回もすでにスプリンターズSでナックビーナスの騎乗が決まっており、期間中は引っ張りだこになることは間違いない。昨年の同期間中のG19戦(スプリンターズS〜阪神JF)ではM・デムーロが4勝を挙げる大活躍を見せたが、今年は勢力図が一変するか。夏が終わってもターフにとどろく雷に目を奪われそうだ。
(秋田 麻由子)