【ヴィクトリアM】“阪神牝馬S組”ファンタジー激走の予感
2020年5月15日 05:30
坂路を駆け上がるダノンファンタジー（撮影・亀井 直樹）
【G1ドキュメント・栗東＝14日】一昨年の2歳女王が復活するか。新谷はダノンファンタジーの取捨が、ヴィクトリアマイル馬券的中の大きな鍵だと思っている。
まず、追い切りはどうか。本番と同じ左回りで調教が行われる日曜日（10日）に実質的な最終追いを行った。これが最大の“ミソ”だ。調教師自ら手綱を取り、CWコース単走。6F79秒4～1F12秒2の猛時計をマークした。この日の最終リハは坂路単走。ラスト2Fは13秒2→12秒5と加速ラップを刻んでフィニッシュした。全体時計が4F57秒6と数字は目立たなくても、軽快な動きを披露。猿橋助手も「中間はしっかりと調教を積んでいます。前走とは中身が違ってくるはずですし、反応も変わってくるはずです」と上積みを感じている。
始動戦となった前走の阪神牝馬Sは約6カ月ぶりの実戦。好位外からじわじわ追い上げたものの5着に敗れた。「休み明けとしては悪い内容ではなかった。最後に伸び切れなかったあたり、思った以上に余裕残しの仕上げが影響したのかもしれません」と分析する。この阪神牝馬S組の巻き返しは、ヴィクトリアマイルのキーワード。16年ストレイトガールが9着から、18年ジュールポレールが5着から本番で戴冠した。実力馬が東京マイルで激変のケースが多いのだ。
「マイルは得意とする距離ですし、左回りや輸送も問題ない。相手はそろいますが、調子を上げて本番に向かえると思います」と仕上がりに太鼓判を押す。アーモンドアイの牙城を崩すことは容易ではない。それでも新谷は取材の感触から、女王にひと泡吹かせるかもと強く感じている。
