【マーメイドS】菜七子ナルハヤ関西重賞初Vや!万全ラスト12秒2、梅田師「いい動き」

2020年6月12日 05:30

坂路で単走で追い切るナルハヤ

 菜七子、関西重賞初参戦!今週の藤田菜七子(22=根本)は土曜は東京で4鞍、日曜は阪神で4鞍に騎乗。阪神ではメインのG3「第25回マーメイドS」にナルハヤ(牝6=梅田)で挑む。これまで西日本では中京と小倉での重賞挑戦はあるが、関西の競馬場での重賞騎乗はJRA重賞26戦目にして初めて。51キロの軽ハンデを武器に、19年カペラS(中山ダート1200メートル)に続く2度目の重賞制覇を狙っている。

 これまで菜七子はナルハヤに10戦騎乗して【1・3・3・3】と好相性。新潟での前走パールSでは逃げて2着と、見せ場十分だった。菜七子は「自分のリズムで行けたし、最後まで頑張ってくれた。ずっと乗せてもらっている馬で、重賞に挑戦できるのはうれしい。相手は強くなるけど、軽ハンデを生かして頑張りたい。馬場が悪くなる予報で、距離も2000メートルになるけど、そういう条件でも勝っている馬なので気になりません」と手応え十分だ。

 ナルハヤは木曜に坂路で最終追い。上がり重点ながら、軽快なフットワークで4F55秒4~1F12秒2。梅田師は「今日はしまいだけ。ハミを掛けて反応を確かめたけど、いい動きだった。ムチを入れたら(ラスト1F)11秒台が出たかと思うぐらい」と感心しきり。関西は10日に梅雨入り。5走前の小倉1勝クラス(芝2000メートル)で重馬場をものともせず、菜七子を背に逃げ切っているだけに、道悪は歓迎だ。

 ナルハヤはデビュー31戦目にして重賞初挑戦。オーナーは俳優の陣内孝則だ。師は「オーナーがオーナーだけに、目立ってしまうよね。ジョッキーとの手も合っているし、それに合わせて馬も良くなっている。菜七子は勘がいい。ポジションを取りにいく瞬時の判断に長(た)けていると思う。迷いがないからね。騎乗ぶりも凄くセンスが良くなっていると思う」と絶賛した。

 マーメイドSは2年続けてハンデ51キロの馬が勝っている。今年51キロで出走するのはナルハヤのみ。芝重賞初制覇のチャンスだ。菜七子は「素直で凄く性格のいい馬。一回ごとに力をつけているのを感じています。同型もいますが、ゲートが速いのが武器なので、それを生かして逃げにこだわっていきたいし、積極的な競馬をするつもり。オーナーには以前お会いした時に“頑張ってください”と言われました。自分自身は久々の阪神なので、もう一度勉強して臨みたい」とコメント。阪神遠征は17年3月以来3年3カ月ぶり。初の関西での重賞挑戦は残念ながら無観客だが、画面を通じて菜七子スマイルを届けることができるか!?

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