【京都金杯】ピースワンパラディ“出色の瞬発力”切れ味抜群ラスト11秒8

2021年1月3日 05:30

調教に向かうピースワンパラディ(撮影・郡司 修)

 出色の瞬発力は成長の証か。関東勢で唯一参戦(ミラアイトーンは除外対象)のピースワンパラディは坂路単走で最終追いを敢行。4F56秒1の全体時計は地味も、ラスト1Fは11秒8と抜群の切れ味。大竹師は「しまいは11秒台が出て、いい動き。先週の追い切りも今日もそんなに動かさなくてもハミを取っている」と満足げ。5歳を迎え本格化の気配が漂う、たくましい走りだった。

 正月休みを挟んで、毎年5日に行われる金杯は調整が難しいとされる。今年は火曜がレース。各陣営が試行錯誤して臨んでいるが、ピースワンパラディは変則日程にも、“週中はWコース、週末は坂路”のルーティンを崩さず乗り込んだ。先月30日(水曜)にWコースで追い切りを消化し、レース3日前のこの日(土曜)に坂路を駆け上がった。「早くからここを目標にしていた」と調整過程には寸分の狂いもない。

 レース史上初の中京開催はまさに追い風。これまでデビュー12戦連続で左回りを使ってきたサウスポー・ピースワンパラディにとって重賞初Vへ暁光が差し込んだ。マイル戦は【4200】。中京コースは【2200】。“京都”金杯が最適条件での一戦に様変わりし、「左回り、マイル。条件的にいい。ハンデ(56キロ)も予想通り」と指揮官はニヤリ。自信を隠さない。

 前走のキャピタルSでオープン初勝利を挙げたが、師は「集中すれば、もっといいパフォーマンスが出せると思う」と上だけを見る。マイル界の新星候補が新年早々、尾張へ殴り込みをかける。

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