クロフネ死す…芝&ダートG1制覇、種牡馬としても活躍 松田師感謝「記憶に残る成績」

2021年1月19日 05:30

武豊とのコンビでG1・2勝を挙げたクロフネ

 01年NHKマイルC、JCダートと芝、ダートの両G1を制し、種牡馬としても活躍したクロフネが17日午後2時、けい養先の社台スタリオンステーション(北海道安平町)で老衰のため息を引き取った。23歳だった。18年まで種付けしていたが、19年は体調が優れないため種付け中止。20年に種牡馬を引退して、社台SSで余生を過ごしていた。社台SSの徳武英介氏は「とてもフレンドリーな馬でスタッフからよく可愛がられていた。皆ショックを受けていますが感謝の気持ちでいっぱい」と語った。

 現役時代に管理した松田師は「記憶に残る成績を残してくれたと思います」としみじみ振り返った。01年から制限付きながら外国産馬にクラシックの門戸が開かれた。その初年度にダービー出走(5着)。「ネーミングにインパクトがありました。芦毛なのにクロフネという名前で、黒船来襲そのものの走りでしたね」。天皇賞・秋出走が外国産馬2頭制限のためかなわず、やむなくダート路線に転じたのが転機。武蔵野Sで1分33秒3の超速タイムで圧巻V。続くJCダートも7馬身差の圧勝で、同年のJRA最優秀ダートホースに選出された。「多くのファンの支持を得ていた馬ではないでしょうか。本当にありがとう、という気持ち。安らかに眠ってほしいです」と別れを惜しんだ。種牡馬としては牝馬の一流馬が多く、芝のスプリント、マイルのG1馬を次々送り出した。直近のG1馬が4連勝で阪神JFを勝ち、最優秀2歳牝馬を受賞した白毛馬ソダシ。今年2歳世代がラストクロップとなる。

 ◆クロフネ 父フレンチデピュティ 母ブルーアヴェニュー(母の父クラシックゴーゴー)98年3月31日生まれ 栗東・松田国英厩舎所属 馬主・金子真人氏 生産者・米国 戦績10戦6勝 総獲得賞金3億7023万5000円。01年JRA最優秀ダートホース。

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