【高松宮記念】シヴァージ最有力 シルクロードS快勝&父が近2年V米国系種牡馬
2021年3月23日 05:30 過去10年のデータから勝ち馬をあぶり出す「G1データMAX」も高松宮記念からエンジン全開!さまざまな切り口から過去の好走馬を分析し、優勝馬のヒントを探った。導かれたのは前走で重賞初勝利を挙げた、あの末脚自慢だ。
(1)年齢 今年の高松宮記念には4~8歳の5世代が顔をそろえた。だが、7歳以上のベテランはこのレースでは狙いにくい。7歳馬は15年に香港馬エアロヴェロシティが勝っているが、勝率、連対率ともに3・4%と低い数字。また、8歳馬も11年(阪神開催)にキンシャサノキセキのVがあるものの、馬券に絡んだのは同馬だけと当てにしづらい。今年で言えば、17年覇者セイウンコウセイ、アストラエンブレム、ダイメイフジ、レッドアンシェルが脱落する。6歳は0勝ながら連対率2位の14・6%を評価して残しておく。
(2)前走着順 重要なのは前走の着順。勝ち馬10頭のうち9頭が前走5着以内から参戦していた(例外は阪急杯7着から参戦した19年ミスターメロディのみ)。エイティーンガール、カツジ、トゥラヴェスーラに加え、昨年優勝馬のモズスーパーフレアもここで切り捨てる。シルクロードSからの参戦は昨年と同じだが、4→17着と大きく成績を落としているのは気がかり。
(3)ステップレース 主要ステップレースは4勝のシルクロードS、3勝の阪急杯、2勝のオーシャンSの3つ(残り1勝はエアロヴェロシティが香港G1チェアマンズスプリントプライズから参戦)。マルターズディオサは阪神C2着と頑張ったが、昨年も阪神Cを5馬身ちぎったグランアレグリアが2番人気で2着に敗れた。阪神C4着のサウンドキアラともども押さえまで。G1の香港スプリントを制したダノンスマッシュは残しておく。
(4)前走人気 日本馬で勝った9頭は全て前走で4番人気以内に支持されていた。馬場状態や展開などで紛れが生じる可能性もある中で、ある程度実力馬が力を発揮しているレースと見ていい。阪急杯2着のミッキーブリランテは10番人気の低い下馬評だったことを踏まえれば、ここでは厳しいか。
(5)スプリント経験 勝ち馬9頭に1200メートル戦(ダート1戦含む)での連対があった。トップクラスのスピードを求められる一戦。やはり6Fを経験しているかどうかは大きい。昨年もスプリント戦未経験のマイルG1馬グランアレグリア、ステルヴィオ、モズアスコット、ノームコアが参戦したが、着順は2、9、13、15着。今年イメージがかぶるのは、スプリント戦初挑戦となるインディチャンプ、ダノンファンタジー、レシステンシアだ。
(6)馬体重 パワーを求められる肉弾戦のようなイメージもあるが、馬体重別成績で見ると「500~519キロ」で出走した大型馬は【1・5・3・36】と勝率は2・2%しかない。当日の体重は未知な部分もあるが、近走を500~510キロ台で出走しているライトオンキュー、ラウダシオンのパワー型には嫌なデータとなる。
≪結論≫ここまで残ったのはシヴァージとダノンスマッシュ。甲乙つけがたいが、近2年で米国系種牡馬を父に持つモズスーパーフレア(父スペイツタウン)、ミスターメロディ(父スキャットダディ)が勝っていることから、米G1・2勝ファーストサムライ産駒のシヴァージを上に取りたい。同舞台の前走・シルクロードSを快勝し、昨年の高松宮記念も勝ち馬から0秒3の5着(スマッシュは10着)。舞台適性に不安はない。馬券はシヴァージからダノンスマッシュ、インディチャンプ、ダノンファンタジーへ流したい。(データ班)