【マイラーズC】ケイデンスコール、軽やか11秒9 安田隆師も満足「素晴らしい動き」
2021年4月23日 05:30 日本と香港で同日重賞Vを狙うのが安田隆厩舎だ。「第52回マイラーズC」にケイデンスコール(牡5)を起用する。22日の追い切りは栗東坂路でしまい重点の力強い伸び。当日15分後に発走を迎える香港遠征中の僚馬ダノンスマッシュにVリレーのバトンを託す準備は整った。
誰が見ても納得の最終追いだった。中山記念2着以来、2カ月ぶりの実戦となるケイデンスコールは岩田康を背に坂路で単走。序盤はテンションを上げないように折り合い重視。軽快な脚さばきで加速ラップを刻み、ゴール前は鞍上の合図でグイッとひと伸び。4F54秒6~1F11秒9を軽々とマークした。予定通りの内容に安田隆師は満足げ。
「1週前にしっかり負荷をかけたので今週は体調を整える程度。それでもラスト1Fは11秒台と素晴らしい動きでした。岩田(康)ジョッキーも“良かった”と言ってくれたし、いい状態で臨めます」
今年初戦のスポニチ賞京都金杯で復活Vを遂げ、前走・中山記念は勝ち馬ヒシイグアスから首差2着。19年NHKマイルC2着後は8戦続けて馬券外とスランプに陥っていたものの、完全に息を吹き返した。「以前と比較すれば馬体がたくましくなった。必要な部分に筋肉がついて無駄な肉が取れた印象です」。陣営は成長を実感。軌道に乗った5歳馬は充実期を迎えた。
前走後は香港遠征プランもあったが、予備登録していたチャンピオンズマイルの招待状は届かず。放牧から帰厩後はここに目標を切り替え、調整を進めた。ケイデンスコールの代わりに同厩舎のダノンスマッシュがチェアマンズスプリントプライズで海外制覇を目指す。発走はマイラーズCの15分後。厩舎の先輩に勝利でバトンをつなぎたい。
舞台となる阪神は2年ぶりの参戦。これまで2戦して18年朝日杯FS13着、19年毎日杯4着と好走歴はないが、パワーアップした今なら心配無用。「昔とは違うし、得意の千六で期待します」と力を込めた。ベストのマイルなら落とせない一戦。今週末は安田隆厩舎が国内&海外で存在感を示す。