【香港QE2世C】グローリーヴェイズ、相棒・ティータンと鮮やか「言うことない」
2021年4月23日 05:30 今週は国内3重賞に加え、香港チャンピオンズデーと話題満載。香港G1は22日、出走馬と枠順が確定した。「第47回クイーンエリザベス2世カップ」に出走するグローリーヴェイズ(牡6=尾関)はシャティン芝コースで追い切り、鞍上ティータンが好感触。一昨年の香港ヴァーズ以来のG1制覇を目指す。
一昨年の香港ヴァーズでG1初制覇を果たしたグローリーヴェイズが、再びシャティンのターフに乗り込んできた。最終追いは初コンビとなるK・ティータンを背に芝コース。最後まで追われることなく、4F52秒9~2F24秒8で駆け抜けた。鞍上は黒いマスクの奥に柔和な笑み。スタンドで見守った尾関師も出来に太鼓判を押した。
「この馬らしい、しなやかなフットワークでした。直接は話せなかったけど(ティータンは)非常に落ち着いていて、ギアチェンジもスムーズで言うことのない走りだった、と話していたと伝え聞きました」
今年の始動戦だった金鯱賞は0秒1差の4着。追い比べでひと押しを欠いたものの、得意ではない道悪だったことを考慮すれば、決して悪い内容ではない。対デアリングタクトは昨秋のジャパンCに続いて2連敗だが、着差はともに0秒1だから能力はほぼ五分。勝負づけは済んでいない。
主戦の川田は騎乗できないが、心強いパートナーを得た。ティータンはインド洋に浮かぶ島国、モーリシャス出身。“モーリシャスの魔術師”の異名を持つ。13年8月から香港に拠点を移すと、18年の香港スプリントをミスタースタニングで制して、香港G1初制覇。リーディング上位の常連で、J・モレイラ、Z・パートンに続く3番手のポジションを確固たるものにしている。
「日本のジョッキーが(香港に)あまり来ないと聞いて、日本馬に乗れるんじゃないかと楽しみにしていました。これだけ素晴らしい馬とコンビを組むことができて、とてもうれしいです。香港ヴァーズの勝利はとても印象的でしたし、レースが待ち遠しいですね」
枠順は大外の7番。シャティンの芝2000メートルは1角までの距離が短いので外枠が不利だが、7頭立てなら大きな問題ではない。今度こそ3冠牝馬を倒し、思い出の地で2つ目のビッグタイトルをつかみ取る。