【マイラーズC】ケイデンスコール重賞3勝目 古川吉、岩田康代打でV導いた

2021年4月26日 05:30

<阪神11R・マイラーズC>直線外から差し切るケイデンスコール=左(撮影・亀井 直樹)

 阪神G2「第52回マイラーズC」は25日行われ、急きょ代打騎乗となった古川吉の2番人気ケイデンスコールが会心のV差し。通算3度目の重賞制覇を飾り、安田記念(6月6日、東京)の優先出走権を手にした。

 緊急事態を乗り越えた。ケイデンスコールは騎乗予定だった岩田康が土曜阪神6Rの非行により、この日から騎乗停止が科された。古川吉は急きょの代打で完璧にエスコートした。ベステンダンクの逃げは前半4F44秒5とかなり速い。中団で流れに乗せて直線は外へ。鞍上の右ステッキに応えてグイグイと伸びた。2着アルジャンナに1馬身1/4差をつける完勝だった。

 「馬が強かったです。いいレースだけ見て、いいイメージを持っていきました。当初は前へ行って内へ行こうと思っていたけど、思ったより流れたので構えていました。直線の脚は手応え通り、期待通りでした。乗せていただいたことに感謝をしています」

 今年のスポニチ賞京都金杯で復活ののろしを上げた。新潟2歳S以来の久々V。続く中山記念も惜しい首差2着。ここで重賞3勝目を挙げ、完全に復調ラインに乗った。東京競馬場でレースを見届けた安田隆師は古川吉の騎乗を称えた。

 「うまく乗ってくれました。“馬の状態はいいから信じて乗ってくれ”というアドバイスに応えてくれました。着差も1分31秒台の時計も良かった。これで胸を張って安田記念に出走できます。年を取ってしっかりしてきました。奥手ということでしょうね」

 良績がなかった阪神で派手なパフォーマンス、破格の時計で勝ち上がった。もう本物だ。いざマイル戦線の主役へ。新緑の府中で、今度はG1獲りを狙う。

 ◆ケイデンスコール 父ロードカナロア 母インダクティ(母の父ハーツクライ)16年2月11日生まれ 牡5歳 栗東・安田隆厩舎所属 馬主・サンデーレーシング 生産者・北海道安平町のノーザンファーム 戦績17戦4勝(重賞3勝目) 総獲得賞金2億1952万1000円 馬名の由来は軍隊で訓練時に唱和される行進曲、訓練歌。

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