【NHKマイルC】西村助手、ルークズネストでG1獲りだ!弟は騎手の淳也、2年目で初の大舞台

2021年5月7日 05:30

NHKマイルCに挑むルークズネストと西村助手(撮影・亀井 直樹)

 西村家に勢いあり!「第26回NHKマイルC」は6日、出走馬が確定。ファルコンSの覇者ルークズネストを担当する西村勇哉助手(27)は売り出し中の若手ジョッキー・西村淳也(21)の兄だ。全国リーディング7位につける弟の活躍を刺激にして兄がG1舞台に臨む。同レースは7日に枠順が決まり、馬券は8日から発売される。

 トレセン2年目で早くもG1舞台へ。浜田厩舎の西村勇哉助手が担当馬ルークズネストとともにビッグタイトル獲得を目指す。弟はジョッキーとして活躍する西村淳也。「いつも弟の頑張りは目にしていたけど、まさか僕がこんなに注目される日が来るとはビックリ」。兄は謙虚に語った。

 今となっては馬と触れ合う日々が当たり前のようになっているが、意外にも幼少期は競馬と無縁の家庭で育った。この世界に興味を持ったきっかけは小学2年生の頃。「父と一緒に行った阪神競馬場で初めて馬を見ました」。大きな馬体、奇麗な毛ヅヤ。その格好良さに心を奪われ、週末は父と行く競馬場が最高の楽しみになった。

 中学に入ると乗馬クラブで馬乗りを経験。卒業後は千葉県にある専門学校「アニマル・ベジテイション・カレッジ」に入学した。「寮に入って馬の勉強をする日々。手に職をつける仕事がしたい!と思っていたので僕には合っていました」。青春時代は家族と別々の暮らし。6歳下の淳也と過ごした時間は少ない。

 「弟とどこかに行ったり、遊んだとか、あまり思い出はないんですよ。覚えていることといえば、とにかく可愛かったですね」

 その後、育成牧場であるグリーンウッドで8年間の修業。競馬学校を経て昨年、浜田厩舎に所属した。働き始めてから間もなく、出合ったのがルークズネスト。昨年11月に初勝利を飾ると、年明けのシンザン記念2着。前走ファルコンSはグレナディアガーズとの激戦を制し、初タイトルをモノにした。「G1馬を負かしたことは価値がある。いつも期待以上に頑張ってくれて感謝しかないです」と優しく相棒をなでる。

 兄と同じく淳也も3月の金鯱賞(ギベオン)で重賞初制覇。この春、西村兄弟にいい流れが来ている。「母もテレビの前で喜んでいると思います。僕は運があるというか、かなり恵まれている。今回も馬を信じたい」。人馬一体でG1獲りにチャレンジ。この経験はきっと財産になる。

 ◆西村 勇哉(にしむら・ゆうや)1993年(平5)6月7日生まれ、兵庫県尼崎市出身の27歳。弟・淳也(21)はJRAジョッキー。育成牧場のグリーンウッド(滋賀県甲賀市)で8年間、経験を積み、昨年の年明けから栗東・浜田厩舎に所属。現在はルークズネスト、ジュンワンポイント(3歳未勝利)を担当している。

 《仲のいい弟からエール》勇哉助手の弟でジョッキーの西村淳也は、兄にエールは?と聞かれると、楽しげな表情を浮かべた。「実家はアマ(兵庫県尼崎市の略称)なんですけど、西村兄弟は中京の申し子っていうことでお願いします」とニヤリ。3月14日中京の金鯱賞で淳也がギベオンで重賞初勝利。20日中京のファルコンSで、勇哉が担当するルークズネストが勝利。ジョッキーと持ち乗り助手の兄弟が重賞Vリレーを飾った。NHKマイルCの舞台は中京ではなく東京だが、この兄弟は左回り巧者かも!?淳也は「重賞勝利は僕が先でしたけど、G1勝利は兄に先に勝ってもらっていいです」と仲のいい兄弟らしい応援の言葉を贈った。

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