【フェブラリーS】カフェファラオ 新コンビ福永を背にWコースで半馬身先着!「いいコンタクトできた」
2022年2月17日 05:30 復活を期す昨年の覇者カフェファラオは新コンビ・福永が美浦に駆けつけ、Wコース併せ馬。早くも手の内に入れたようだ。
王者の気高さと気難しさ。その両面を見せたカフェファラオの最終追いだった。新コンビを組む福永が騎乗し、Wコースで併せ馬。シテフローラル(4歳1勝クラス)を5馬身追走した前半は、頭を何度も上下に振り加速に手間取った。「力んでいるわけではなく、ハミをはじく(嫌がる)感じ。乗り運動でも見せていた」。福永はそう振り返ったが、悪癖を見せたのは目標に追い付くまで。直線内に併せるとフォームが安定。滑らかに、かつ鋭く加速し半馬身先着した。
「脚の使い方や加速の仕方。感じておきたかった特徴は、ある程度つかむことはできた。もっとダイナミックに走る印象だったが、思ったよりもコンパクト。自分としてはいいコンタクトができた」。福永は初騎乗の感想を満足げに振り返った。調教前半で見せた悪癖については橋本助手が補足。「緩いスピードでハミをはじく面には苦労している。ただ、折り合いを欠くとかスピードの制御ができないということではない。メンタルを考えながらベターな方法で調整を進めている」と説明した。
福永にも期するものがある。昨年12月、香港スプリントで落馬し左鎖骨を骨折。手術と2カ月弱のリハビリを経て、今月4日にスピード復帰を果たした。「復帰初日はブランクを感じたが、1週騎乗して体の動きは格段に良くなった。不安のないレベルまで回復した」。その言葉を裏付けるように、先週12日には阪神で1日5勝の固め打ち。完全復活をアピールして、今年最初のG1舞台に挑む。「復帰して日が浅いのに、結果を求められる馬の依頼をいただいた。期待に応えられるよう乗りたい」と決意を新たにする。
東京マイルは昨年の当レースを含め3戦3勝。橋本助手は「良績が偏った舞台なので、ここでだらしない面は見せられない。勝ち負けも重要だが、この馬のパフォーマンスをきっちり発揮してほしい」と願う。世代交代を告げた鮮烈な4歳Vから1年。追われる立場となった今年こそ、ファラオの進化と真価を証明する一戦となる。
【連覇は過去1頭】フェブラリーSを連覇した馬は97年G1昇格以降でコパノリッキー(14、15年)の1頭のみ。最初が田辺、2度目は武豊の手綱で連覇を飾った。カフェファラオは昨年、ルメール騎乗でV。今年は福永で史上2頭目の連覇を狙う。また、カフェファラオは昨年の当レースV以降未勝利だが、久々Vを同一G1で飾った馬は過去に7頭。直近ではフィエールマンが1年ぶりの白星で19、20年天皇賞・春を連覇した。