【安田記念】ロータスランド 坂路で快走、伝わる覇気 得意のマイル戻って一発狙う
2022年6月2日 05:30 栗東では高松宮記念2着の5歳牝馬ロータスランドが先週に続いて快走。走り慣れたマイルに戻り、念願のG1初Vを狙う。
ロータスランドの秘密兵器ぶりはどこまでもベールに包まれている。
共同会見に駆り出されたM・デムーロだが、レースでは騎乗したことがないので、またがった1週前追い切りの動きについて「ピッチの走り方で、ずーっと伸びていく印象。気が強くて真面目」と把握した部分を述べるのみ。
ならば臨戦過程で主力級か、それとも穴馬か?を探ろうとしても正体を見抜くのは容易ではない。前走の高松宮記念2着で6F戦の適性まで示したのは立派。辻野師ですら「初めての千二がG1で厳しい戦いをイメージしていたが、いい位置で流れに乗って最後は巻き返した。レースセンスには頭が下がる」と最大級の評価を与えてはいる。ただ、安田記念はマイルの距離。昨年の関屋記念で重賞勝利を挙げており距離実績はあるが、G1ともなるとスペシャリストが存在するのも事実。舞台は大きく好転、と手放しで歓迎といえるのか、どうか?
最終追い切りは坂路単走で4F53秒6~1F12秒4を馬なりで計時。リラックスする中でも覇気は伝わってくる。
「時計を気にせずバランスの確認に主眼を置いて、しっかり引きつけて、とリクエストした。こちらから上体を起こしにいかなくても、しっかり自分から起きていたので、トモ(後肢)に力が戻ってきているのが確認できた」
さらに指揮官の「ヴィクトリアマイルも選択肢にあって早めに(放牧先から)帰厩した」という言葉はある意味、謎解きのようだ。牝馬限定のG1が視野にありつつも、こうして安田記念に矛先を向けたのだから、豊富な調教量に加え、芽生えたのは男馬相手の勝算だろう。「昨年、秋のG1挑戦(マイルCS12着)は少し力が足りなかったが、今回は力をつけているので」とチャレンジ精神の導火線に火をつけていた。