【安田記念】ソングライン 池添に“燃えたぎる”自信「感覚が研ぎ澄まされている」
2022年6月2日 05:30 【G1ドキュメント・美浦=1日】かぎかっこの後ろをどう結ぶかでコメントの印象は大きく変わる。個人的には“と話した”は避ける。ファンを代表して現場にいる以上、コメンテーターの雰囲気を伝えるのが義務だ。もちろん、誇張なく。田井が美浦トレセンで目撃した池添を表現するには“燃えたぎる”が正解。栗東から駆けつけ、ソングラインの最終追いに騎乗した。
Wコースでムーディナイル(3歳未勝利)を5馬身追走。稽古駆けする相手だが、直線入り口で早々に並びかけるとあっさりパス。3馬身抜けてゴールした。6F83秒5~1F11秒5。コースの大外を通っての時計で価値は高い。「中2週でも緩めずやってほしい、という指示。準備運動から体を使えていて、いい動きだった。感覚が前回より研ぎ澄まされている。出来落ちはない。むしろ反応は良くなっている」と池添。絶好調ぶりが際立った前走より上のジャッジが飛び出し、驚いた。
その前走は内枠が災いし、序盤の位置取り争いのごちゃつきに巻き込まれた。3角ではつまずくアクシデントもあった。「うまくエスコートできなかった。その中で2着(ファインルージュ)とは差がないところまでよく巻き返してくれたが、申し訳なさが大きい」。昨春は桜花賞(15着)で不利に泣き、NHKマイルC(2着)では鼻差で涙をのんだ。秋に共に重賞を勝ったが、G1タイトルはまだ。今春こそ。「力さえ出せれば男馬相手でも遜色ない。しっかり乗りたい。林先生の厩舎に恩返ししたい思いも強い」。力強く締めくくった池添の瞳のほむらは燃えたぎっていた。