【紫苑S】スタニングローズ 3週連続ラスト1F11秒台の成長力!秋華賞へ手応え始動戦

2022年9月8日 05:20

坂路で追い切るスタニングローズ(撮影・亀井直樹)

 秋華賞トライアル「第7回紫苑S」(10日、中山)の追い切りでは、オークス2着馬スタニングローズ(牝3=高野)が雪辱の秋へ確かな成長を見せつけた。

 ラスト1Fの伸びに夏を越しての成長が表れていた。オークス2着スタニングローズは3週連続、坂路で追い切りを消化。最終追いは京成杯AHに出走する先輩ファルコニア(5歳オープン)を前に見ながら加速ラップを刻んでいく。しまい軽く気合をつけると鋭く反応し、ラスト1Fは11秒9でフィニッシュ(全体時計は4F52秒6)。春までラスト1F12秒0の壁を超えられなかったが、3週連続で1F11秒台の好タイムをマークした。

 動きを見守った高野師は「道中は無理のないラップを刻み、最後の反応もとても良かった。秋初戦でも一定の満足いく仕上がりになった」。馬体重は500キロ(前走474キロ)まで増え、パワーアップ。「成長期も重なって全体的に筋肉量が増し、骨格も大きくなった。一見、男馬じゃないかと思わせるような素晴らしい体になっている」と目を細めた。

 今年に入り、連勝でフラワーCを制覇。G1初挑戦だったオークスは10番人気の低評価ながら積極的な立ち回りで、スターズオンアースの2着に続いた。高野師は「直線も一回、先頭に立って伸びたから、やれるかなと思ったが、やっぱり桜花賞馬は強いなという感じでした」と振り返る。

 関西馬ながら来週、中京で行われる秋華賞トライアルのローズSではなく中山への遠征を選択。その理由について「2歳時のローテーションの失敗を参考にして、本番までの間隔を取った方がいい」と説明。2歳時は新潟2歳Sから中5週→中4週で重賞に出走したが勝ち星を挙げられなかった。その教訓を生かし、よりレース間隔の長い方を選んだ。

 賞金的に秋華賞(10月16日、阪神)出走は当確。それでも牝馬3冠最終戦での逆転Vに向け、トライアルでの白星発進を狙う。高野師は「初戦から目いっぱいの仕上がりではないが十分走れると思う。本番に向けて内容のあるいいレースを、そして結果も期待したい」と力強く締めくくった。秋競馬開幕の中山で成長した姿を見せつける。

特集

2022年9月8日のニュース