【エリザベス女王杯】スタニングローズ 坂路単走好感触で態勢整った!坂井と古馬撃破だ

2022年11月10日 05:30

坂路を単走で追い切るスタニングローズ

 獲るべくして獲ったのが秋華賞のタイトルだが、歴戦の古馬が集うエリザベス女王杯では、いかにスタニングローズといえどチャレンジャーの立場。それが伝統の一戦における“序列”なのだが、追い風が吹いたまま秋の牝馬G1連勝を成し遂げた13年メイショウマンボの例もある。スタニングローズに同様の香りがプンプン漂う…のであれば、それは一族のバラの香り。

 最終追いは坂路単走で4F55秒5~1F12秒1。高野師は「動かすことがないくらい中身はできているので、前半は少し抑え気味にゆっくりでいいよと。整えて残り100メートルは体を動かしてという指示。体を大きく使って良かったと思います」とジャッジ。「現状維持でも十分ですが、前走以上をつくろうと頑張っています」と胸を張る。事実、1週前追い切りにまたがった坂井が「体感よりもスピードが出ていました」と、秋華賞との比較でも今回の方が上回るニュアンスの口ぶりだから、指揮官の言う前走以上は本当なのだろう。

 周りの空気は雄弁。JRA・G1初制覇以降、25歳の坂井に一流ジョッキーの雰囲気が漂っている。海外7カ国での騎乗経験は舞台に臆せぬ勝負度胸を養っており、甘いマスクと相まって女性ファンに人気急増中。「秋華賞を勝って祝福の数が今までで一番多かった」の言葉は初々しくも聞こえるが、坂井は恐ろしいまでに冷静なタイプ。エリザベス女王杯で描く古馬撃破しか眼中にはないはずだ。

 「競馬が上手なので、ゲートをしっかり決めて、ある程度のポジションになるのではと思います。いつも着差はそこまでないですけど勝ち切ってくれます。総合的に能力の高い馬」

 ヒロインのエスコートが似合う男になった。

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