【ジャパンC】4歳牝馬×秋天組 ユーバーレーベン復活Vある

2022年11月22日 05:20

テータが導いたのは4歳牝馬のユーバーレーベン

 過去10年の結果から好走馬を探し出す「G1データ王」。今週は世界中から実力馬たちが集った「第42回ジャパンC」を徹底分析する。4つの項目から導き出した本命馬はあの馬。復活Vで高配当を届けてくれる。

(1)年齢 
 今年は3~9歳と幅広い世代が集まったが、年齢別での好走率ははっきりと分かれている。基本は若い馬が優勢。3歳馬は【2・4・2・13】で2勝ながら連対率28・6%と高い好走率を誇る。昨年、ワンツー(コントレイル、オーソリティ)を決めた4歳馬も【5・3・3・36】と高いレベルで安定している。5歳馬は3勝ながら勝率は6%とやや割引。6歳以上は連対すらなく狙えない。G2、G3で存在感を示すカラテ、ハーツイストワール、ボッケリーニ、ユニコーンライオン、シャドウディーヴァの6歳勢にとってハードルは高いか。7歳トラストケンシン、9歳リッジマンのベテラン勢も厳しい戦いとなりそうだ。

(2)海外勢 
外国馬不毛のG1となって久しいが、改めてデータで見ると苦戦の色は濃い。過去10年でのべ28頭の精鋭が海を渡って来たが、3着以内に入った例はなし。最高着順は5着(3回)となっている。欧州の芝と異質の高速ターフ。エリザベス女王杯も今年の愛オークス馬マジカルラグーンが最下位18着に大敗した(当初、予定していたジャパンCは回避)。今年の海外勢はやや重のパリ大賞を制したオネスト、前走・凱旋門賞(5着)でタイトルホルダーなど日本の精鋭4頭に先着したグランドグローリー、ニエル賞でドウデュースを打ち負かした9戦8連対シムカミル、前走・バイエルン大賞で破竹の5連勝を決めたテュネス。かなりの好メンバーが参戦するが、高速決着への適性には大きな疑問。ここはバッサリと切りたい。

(3)前走
 最多勝ステップは6勝の天皇賞・秋組。19年スワーヴリチャード、20年アーモンドアイ、21年コントレイルと現在3連勝中だ。好走率でいえば秋華賞組がトレンドだが、今年は秋華賞上位組がエリザベス女王杯に向かったためにエントリーはなし。そして正規ステップとして用意されているアルゼンチン共和国杯組は【0・1・1・16】と厳しい戦いを強いられている。春に存在感を示したテーオーロイヤルだが、前走・アルゼンチン共和国杯で6着敗戦なら減点したい。

(4)性別
 ジャパンCは牝馬のG1。【5・2・1・15】で勝率21・7%、連対率30・4%の高水準を維持している。他の秋古馬G1と比較しても、天皇賞・秋が2勝(勝率14・3%)、有馬記念は3勝(同9・7%)で、最も牝馬にチャンスがある一戦だ。400メートル短い天皇賞より重量差が影響し、有馬記念よりは切れ味勝負になりやすい点が要因か。前述した秋華賞組の活躍によるものと思われそうだが、5勝のうち3勝が4歳以上(13年ジェンティルドンナ、15年ショウナンパンドラ、20年アーモンドアイ)。2強シャフリヤール、ダノンベルーガはここまでの3項目をクリアしていたが、オッズ妙味も考慮してここで本命候補から外したい。

 結論
 ◎は充実の4歳秋を迎えたユーバーレーベン。前走の天皇賞・秋は8着に敗れたが、19年覇者スワーヴリチャードも天皇賞・秋7着から巻き返しているのが心強い。状態面が下降線に入っていた昨年は6着に敗れたが、東京芝2400メートルはオークスで世代の頂点に輝いた得意舞台。陣営は札幌記念、天皇賞・秋と一戦ごとの上昇をアピール。復活Vへの態勢は整いつつある。(データ班)

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