【チャンピオンズC】小笹公也オーナー テーオーケインズに何としてでも連覇してほしい!

2022年11月30日 05:30

テーオーケインズを所有する小笹公也氏

 秋のG1企画「時の人」はチャンピオンズCの最有力候補テーオーケインズを所有する小笹公也氏(59)にインタビュー。先週ジャパンC(テーオーロイヤル)から2週連続で愛馬がG1に出走する。同じく馬主で冠名「ホウオウ」の兄・芳央氏ともどもサラブレッドを愛し、競馬を楽しみ、情熱を傾けるオーナーだ。

 ――馬主になろうと思われたきっかけは?
 「弊社(株式会社オンテックス)に国立大学出身の社員がいまして、もともと馬が好きすぎて厩務員さんの仕事をしていました。入社後、企画戦略部という部署に配属され、会う機会が多く、その度に馬の話になり、聞いていると凄く楽しそうだったんです。それで“いっちょ、やってみようか”となりました。子供の頃は父親の競馬新聞をよく買いに行っていたんです。03年にJRAの馬主登録をしましたが、地方競馬の方が先に馬主登録をしています」

 ――兄の芳央さんも馬主で活躍しておられます。
 「子供の頃に兄と一緒に電動の競馬のゲームで遊んでいました。当時から兄貴の方が馬が好きだったと思います。(兄が)馬主になってからは良血の高額馬を買っているイメージがありますね。私自身は去年ぐらいからようやく(グレードレースを)勝つことができるようになって、びっくりしています」

 ――テーオーケインズは高柳大輔師が管理。
 「4年前にダンカーク産駒のテーオーダンケルクを高柳調教師に預けて、それが最初でした。彼には当初から好感が持てましたし、一生懸命きっちり仕上げてくれます。(テーオーダンケルクは)引退までに2勝してくれました。今でも(1歳馬を含めて)6頭、預けています。無駄口を叩かず、しっかりしている印象。職人という感じですね。絶大な信頼を寄せています」

 ――今後、期待している所有馬は?
 「先日、松山騎手が騎乗して東京で勝ったテーオーステルス(3歳3勝クラス)、テーオーリカード(2歳1勝クラス)もかなり期待しています。楽しみにしているのはテーオーヘリオス(18年北海道スプリントC勝ち)とテーオーブルベリー(笠松の重賞スポニチ杯ラブミーチャン記念を含む地方3勝)を掛け合わせて、ようやく受胎した子が来年、生まれるんです。ゆかりの血統で勝つのは本当にうれしいですよね」

 ――勝ちたいレースは?
 「やっぱりダービーでしょうね。一度、テーオーエナジー(18年18着)で出走させていただきましたが結果は残念でした。あの大舞台の雰囲気で、できれば勝ってみたいですね」

 ――先週ジャパンCに出走したテーオーロイヤルに続き、今週はテーオーケインズがチャンピオンズCへ。連覇が懸かります。
 「実力としては相当な馬だと思っています。最近はレースに向かうときの、気持ちの入り方が変わってきたと高柳調教師や松山ジョッキーに聞いています。連覇へ向けて、かなり期待できるのでは…と思っています。帝王賞(2走前4着)の時は直前までどうなるか分からない状態で出走し、連覇を逃してしまいました。今回は(1週前の)追い切りが終わってから、調子がいいと聞いています。何としてでも勝ってもらいたい、勝つんじゃないかなと期待しています。(馬主になって)20年くらいかかって、やっと2週続けてG1に挑戦できるようになりました。人馬ともに最高のレースをしてほしいですね」

 ◇小笹 公也(おざさ・ともや)1963年(昭38)4月1日生まれ、大阪府出身の59歳。81年プロボクサーとしてデビュー。84年に現在の株式会社オンテックスの前身となるオザサ塗装工業を設立。02年オンテックスグループ代表取締役会長兼CEOに就任。地方競馬の馬主登録後、03年8月にJRA馬主資格取得。06年に同志社大学商学部を卒業。自身のイニシャルが由来である「テーオー」の冠名で競走馬を所有する。昨年チャンピオンズC(テーオーケインズ)でJRA・G1初制覇。冠名「ホウオウ」で知られる馬主の小笹芳央(よしひさ)氏は2歳違いの兄。

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