【日経新春杯】ヴェルトライゼンデ トップハンデ克服へ軽快先着!イーガン「とても良かった。一線級の力」
2023年1月13日 05:30 伝統のハンデ重賞「第70回日経新春杯」の追い切りが12日、栗東、美浦トレセンで行われた。昨年のジャパンC3着。今年初戦を迎えるヴェルトライゼンデは新コンビのデヴィッド・イーガン(23=英国)を背に栗東坂路で併せ馬。きっちり先着して好調をアピールした。メンバー中、唯一59キロを背負うが実績は一番。トップハンデを克服して春の大舞台へと飛び立つ。
世界の風を感じ、さらなる高みを目指す。ヴェルトライゼンデは新コンビのイーガンを背に坂路へ。僚馬スペクトログラム(4歳1勝クラス)を3馬身追いかける形。残り1Fを過ぎて並びかけ、軽く促されると好反応。スッと1馬身先着した。4F51秒0~1F12秒2をマーク。ラスト2F24秒0はこの日、2番目に速い時計だった。初コンタクトを取った鞍上が好感触を口にする。
「とても良かったです。アクションが力強くて、体の張りもいいですね。ストライドが力強くてスタミナもある。ジャパンCを見ても一線級の力を持っていると思います」
その前走では大いに見せ場をつくった。好位の馬群で運び、直線は最内へ。インからグイッと伸びて、いったんは先頭のシーン。勝ち馬ヴェラアズールから0秒1差。強豪相手でも十分にやれることを示した。池江師は「(前走は)よく頑張った。追い切りも思った通りの動き。良かったですね。ジャパンCも仕上がりは良かったけど、そこから上積みがある感じもします」と、さらなる良化ムードを感じ取った。
JRAは今年から各馬の負担重量を引き上げ、ハンデも“気持ち”全体に重くなった。ヴェルトライゼンデは鳴尾記念勝ちとジャパンC3着が認められ、トップハンデ59キロを背負う。馬格はあるタイプ。「重量に泣くことはないと思うが、58キロを超えると1キロでも違ってくる。53、54キロの馬が1キロ増えるのとは意味合いが違います」(池江師)。各馬がそろって増えているとはいえ、重いハンデに違いない。
平地のハンデ重賞で59キロ以上を背負った馬の勝利は、06年七夕賞のメイショウカイドウ(59キロ)までさかのぼる。このレースをハンデ59キロ以上で勝てば99年メジロブライト(59・5キロ)以来、24年ぶり。止まった記録のアップデート。厳しい条件を乗り越えた先に春の大舞台が見える。