【福永祐一、語る(1)】武豊、柴田善臣から花束「僕よりもおじさんの2人に…。やっぱり複雑」

2023年2月19日 17:38

武豊(左)と柴田善から花束を贈られ笑顔の福永(撮影・村上 大輔)

 来月、調教師に転身する福永祐一が19日、東京で国内での騎乗を終えた。JRA通算19497戦で歴代4位の2636勝を挙げ、JRA・G1も34勝した名手。最終レース終了後に芝コースでインタビューが行われた。

 【福永と一問一答(1)】
 ──今の気持ちは
 「最終レース1番人気に支持していただいたけど(実際は3番人気)、そこでいい結果を残せなくて大変申し訳ない気持ちでいる」

 ──特別な意識は
 「1レースから多くのお客さんに来ていただいて。G1ということもあったし、自分の日本での最終騎乗をたくさんのお客さんの前で終えることができて、非常に幸せな気持ちになった」

 ──1勝を上積みした
 「3歳馬(ヒヤシンスSのペリエール)で未来ある馬だけど、次は自分が乗ることができない状況であるにも関わらず、依頼をくださったオーナーをはじめとする関係者の方々の思いを非常にうれしく思ったし、一番いい結果で応えないといけないという思いで、近年の中では一番プレッシャーかかる一戦だった」

 ──花束を渡してくれた柴田善臣、武豊からの言葉は
 「『順番が違うだろ』と言われた。自分も結構いいおじさんだけど、僕よりもおじさんの2人に花束をもらったというのが、やっぱり複雑な気持ちだった。お二方お若いしバリバリ騎乗されている。善臣さんとはサウジアラビアでも同じレースで騎乗できるということで、先にこういう形になってしまっので複雑だけど、お二方に依頼できるような馬を作りたいと思った」

 ──東京での思い出はダービーか
 「たくさんの経験を、とりわけダービーでさせてもらった。悔しい気持ちも、本当にうれしい気持ちも感動も、ダービーの舞台が大きな経験を与えてくれた。ここの競馬場でG1勝つというのは、最後帰ってくる時にたくさんのお客さんに迎えられる形になるので最高。ジョッキーの醍醐味の1つ。大きなやりがいを東京競馬場と、みなさんに与えてもらった。ありがとうございました」

 ──初重賞勝ちが東京だった
 「キングヘイローで(97年東京スポーツ杯3歳S)。鮮明に覚えている」

 ──その時と今の景色に違いはあるか
 「変わらず最高だった。お客さんがいない時もあったし、無観客のダービーもあったけど…、それでも、最高でした。最高のジョッキー人生でした」=(2)に続く=

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