【福永祐一、語る(2)】「騎手という仕事を味わい尽くせたのかな」「また競馬を盛り上げていけたら」

2023年2月19日 17:40

多くのファンを前にあいさつする福永(中央)=撮影・郡司 修

 来月、調教師に転身する福永祐一が19日、東京で国内での騎乗を終えた。JRA通算19497戦で歴代4位の2636勝を挙げ、JRA・G1も34勝した名手。最終レース終了後に芝コースでインタビューが行われた。

 【福永と一問一答(2)】
 ──東京で何勝を挙げているか知っているか
 「分からない。(230勝、G1は13勝)多くの勝利を与えてもらったし、どの競馬場にもたくさんのお客さんがいて、あらためて日本の競馬は最高だなと今日、G1のファンファーレの時の拍手を聞いて思った」

 ──正式な引退式は来月
 「最終騎乗もサウジアラビアで控えている。今日はちょっとあまり感傷に浸るのもできれば避けたいと思っていたけど、やっぱりいざこうやってたくさんの方に迎えられるといろいろ、こみ上げる気持ちがある」

 ──サウジアラビアにも熱い視線が注がれる
 「最終騎乗を日本のみなさまの前で見せることができないのは心残りの1つではあるけど、自分が騎手免許を持っている最終週に騎乗依頼をいただいたのがたまたまサウジアラビアだったということで、本当に最後まで大きなレースの騎乗依頼をいただけたことに感謝している。いい結果、いい騎乗を見せられるうよう頑張ってきたい」

 ──ファンへのメッセージ
 「最終レース終了後もたくさんの方に残っていただいて、ありがとうございます。こういった機会を与えてくれたJRAの方々に感謝の気持ちでいっぱい。日本での騎乗は今日で最後となりました。来週はサウジアラビアで2レース乗る予定にしている。今日もたくさんの騎乗依頼をいただいて、最後の最後まで変わらぬ騎乗依頼、声援をいただけること、ほんとに幸せに思っている」

 「自分が今日の日を迎えてどういう気持ちでいるのか、自分自身も興味深く、心の中から湧き上がってくる気持ちを見ていたけど、後悔というのは先ほどのレースでもあるし、後悔はつきなかったけど、未練は一つもありませんでした。満足する結果はどこまでいっても残すことはできないかなと思うけど、自分が未練なく騎手という仕事を終えられるということは、自分はやりきったのかな、と。騎手という仕事を味わい尽くせたのかなと感じている」

 「僕は父は騎手ということもあって、この世界に足を踏み入れたけど、北橋先生をはじめとする方々にここまで育てていただいた。そして、自分には過ぎた勝ち数を挙げることができた。何より27年間、一度も騎手という仕事が嫌だと思わずここまで来られたのは、たくさんのファンの方々のおかげ。日本の競馬をいつも盛り上げていただいて、ありがとうございます。自分は次の調教師という仕事に進みますが、多くの方々に応援してもらえるような馬を作って、後ろに並んでいるジョッキーとともに、また競馬を盛り上げていけたらと思っている。今日はたくさんの方に残っていただいて、ありがとうございました」=おわり=

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