【天皇賞・春】単勝1.7倍タイトルホルダー4角競走中止 鞍上下馬にスタンド騒然 発表は「右前肢ハ行」

2023年5月1日 04:50

<京都競馬 11R天皇賞(春)>4コーナーで競走中止したタイトルホルダー(右)  (撮影・奥 調)

 約2年5カ月の整備工事を終え、センテニアル・パークとして生まれ変わった京都で最初のG1「第167回天皇賞・春」が30日、17頭で争われた。クリストフ・ルメール(43)騎乗のジャスティンパレスが差し切り、6度目のG1挑戦で初制覇。なお、1番人気タイトルホルダーは2周目の3コーナー付近で失速、競走中止となった。

 勝負どころで歓声と悲鳴が入り交じった。前年覇者にまさかのアクシデント。単勝1.7倍の断然人気だったタイトルホルダーは先頭を走っていた2周目3角付近で馬群からズルズル後退していく。4角で競走を中止、下馬した横山和が心配そうにパートナーの体をさすりながら馬運車に乗り込むまで寄り添った。

 検量室に戻って来た鞍上は栗田師とともに厩舎地区にいるタイトルホルダーの元へ。報道陣の前に戻って来た栗田師は「馬は大丈夫そうですけど、これから検査します」と報告。続けて「右が少し硬い感じ。下り坂で(フォームが)ばらけたみたい」と説明した。その後、JRAは右前肢ハ行と発表。84年のグレード制導入後、JRA平地G1における1番人気の競走中止は02年菊花賞ノーリーズン以来、6頭目となった。

 スタート後はアフリカンゴールドにハナを奪われて2番手に控えたが、スタンド前では再び先頭へ。自分の形に持ち込むも、まさかのアクシデントで当レース連覇はならなかった。圧倒的なパフォーマンスでG13勝を挙げたスターホース。多くのファンが再び、王者の走りを見られる日を待ち望んでいる。

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