【香港クイーンエリザベス2世C】プログノーシス末脚勝負で2着 初海外で見せ場たっぷり
2023年5月1日 04:50 G13鞍が組まれた香港チャンピオンズデーが30日、シャティン競馬場で行われ、日本馬3頭が出走した「クイーンエリザベス2世C」はプログノーシスが末脚勝負で2着。初海外で見せ場をつくった。1番人気ロマンチックウォリアーが2馬身差V。02&03年エイシンプレストン以来の当レース連覇を飾った。
430メートルの長い直線で力強く伸びた。プログノーシスはスタートが決まらず道中、後方を追走。それでも初コンビのパートンは慌てることなく、内でじっくり脚を温存した。
少頭数、マネーキャッチャーの単騎逃げで前半、緩い流れ。地元の大将格ロマンチックウォリアーが3番手と絶好のポジションを確保したのとは対照的に後方集団は動くに動けないまま4コーナーへ。不向きな展開で、しかも直線は前が壁。それでも諦めない。内に切り替えて進路を確保するとゴーサインに応えてグンと加速。ラスト150メートルでドバイオナー、逃げ粘るマネーキャッチャーを捉え、2馬身差の2着に追い上げた。引き揚げてきたパートンは「ペースが遅すぎたし、直線はなかなか前が空かなかったけど最後はいい脚を使ってくれた」と力走を称えた。
初の海外遠征で香港到着後はナーバスになる面があった。体を減らしたが、日に日に回復。栗東とは違う環境にも順応し、体を大きく見せ、陣営の努力が実を結んだ。中内田師は「馬の感触は凄く良かったし、ようやく本来の能力を発揮できる体つきになってきました」と敗戦の中に見いだした収穫を口にする。
デビュー当初から素質を評価されたディープインパクト産駒。G1獲得は持ち越しとなったが確実に地力を強化してきた。今後は未定ながら、パートンの「12月の香港ヴァーズでシャティンに戻ってくれば、もっといい走りができると思う」とのコメントが将来性を物語っている。