引退する的場文男騎手が記者会見 2月にケガした膝「これは駄目だと思った、骨折よりひどかった」

2025年2月17日 19:00

記者会見に臨む的場文男

 引退を発表した「大井の帝王」こと的場文男騎手(68)が17日、大井競馬場で記者会見を行った。

 「51年乗れたのは皆様の応援があってこそ。感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました」とあいさつ。地方競馬歴代最多7424勝までの道のり、引退の理由、ファンへの思い、今後の予定などを語った。

 ――東京ダービーを勝てなかった(2着10回)。一番悔しかったレースは

 2着ではないがブルーファミリー(93年5着)。ゲートに癖がある馬で「外枠希望」(当時あった制度)を出していたが(当時は2400メートルで実施)3コーナーのカーブがある大外枠は本当に不利だった。真ん中くらいだったら勝っていた。

 ――膝の状態はどうか

 2月にケガをした時は10日くらいで乗れると思っていたが、靴下を履くだけで痛かった。5カ月くらい休んで復帰して、ゲートを出た時、膝が痛くて「これは駄目だ」と思った。じん帯のケガは骨折よりひどくて、なかなか元に戻らない。野球選手もよくじん帯のケガをするが、本当によくやっているなと思った。

 ――今一番やりたいことは

 やっぱり競馬に乗って勝ちたい。

 ――若いジョッキーに言葉を

 一生懸命やればチャンスは出てくる。やれることを精いっぱいやってほしい。

 ――勝負服への思いは

 小暮(嘉久)先生が決めてくれたデザインだが、自分でも凄く気に入っている。騎手学校時代に決めたデザインとたまたま同じだった。奇跡みたいな偶然だった。

 ◇的場 文男(まとば・ふみお)1956年(昭31)9月7日生まれ、福岡県大川市出身の68歳。東京都騎手会所属。73年10月16日、ホシミヤマで初騎乗5着。同年11月6日、同馬で初勝利。77年アラブ王冠賞(ヨシノライデン)で重賞初制覇。83年初の大井リーディング獲得。85~04年に20年連続で同リーディング(02、03年は全国勝ち鞍も1位)。18年8月、地方競馬最多7152勝を達成。20年11月、現役騎手として初めて黄綬褒章受章。地方競馬通算4万3497戦7424勝。地方重賞通算154勝。JRA132戦4勝。韓国で重賞1勝。血液型A。

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