【桜花賞】オペラに続け!アルマヴェローチェ 上村厩舎2週連続G1獲りへ 3頭併せ最先着6F81秒2
2025年4月10日 05:30 牝馬クラシック第1弾「第85回桜花賞」(13日、阪神)の最終追い切りが9日、東西トレセンで行われた。昨年12月の阪神JF以来の実戦となる2歳女王アルマヴェローチェは、栗東CWコース3頭併せで鋭い切れ味を発揮し貫禄の最先着。成長した姿を猛アピールした。管理する上村洋行師(51)は6日の大阪杯(ベラジオオペラ)に続く2週連続のG1制覇に挑む。同レースは10日に出走馬と枠順が決定する。
発展途上で世代の頂点に上り詰めたアルマヴェローチェは、4カ月間の充電期間で進化に拍車をかけた。「2歳時は線の細い女の子という雰囲気。(今は)女の子から、しっかりとした牝馬になりつつある。成長を感じる。当然、馬体重は増えることになるが、成長分なので全く心配することはない」。管理する上村師が、明らかに大きくなった2歳女王の馬体に目を細める。
最終追いは先週、大阪杯連覇を達成した厩舎の大黒柱ベラジオオペラと同じくCWコースで行われた。前後に僚馬を置く実戦形式の3頭併せ。ゴール前で間から半馬身グイッと前に出た。先導役の外ベラジオボンド(4歳3勝クラス)に騎乗していた上村師は「いい動きをしているな!と横で感じた。直線で並んでからゴール板に到達するまで楽に軽そうに走っていた。非常にいい」と間近でコンディションの良さを感じ取った。全体時計6F(1200メートル)81秒2はオペラの最終追い(同81秒5)を上回った。当週も緩める必要がないほどにたくましさを増している。
勝てば史上最長間隔V記録となる中125日空いたローテーションは予定通り。阪神JFからの直行組は21年ソダシ、23年リバティアイランド、24年ステレンボッシュ(いずれも中118日)と近4年で3頭が優勝。トレンドが追い風となる。師は「阪神JFの時も札幌2歳S(2着)から3カ月空いていた。4カ月も問題ないと思う」と意図を説明し、「2歳女王の名に恥じないレースをしてもらえれば」と結んだ。
昨年の阪神JFは阪神競馬場のリフレッシュ工事のため、京都で開催。前身の阪神3歳牝馬S(91年以降)を含め、初めてのことだった。アルマヴェローチェは阪神コースを走ったことがない唯一の2歳女王ということになるが、「前に行ってもいいし、控えてもいいし、器用な立ち回りができる。(阪神に)コースが替わることに何の問題もない」と指揮官の自信は揺るがない。雌雄を決する舞台が淀から仁川に替わっても、世代の頂点に君臨する女王は変わらない。
≪「阪神JFから直行」が好成績≫近年の桜花賞は阪神JFからの直行ローテ組が活躍。21年以降は8頭が参戦し【3・2・0・3】の好成績。連対した5頭は全て阪神JFでも連対していた。暮れの2歳女王を決める一戦で勝ち負けを演じた馬はクラシックの舞台でも信頼できる。