【桜花賞】エリカエクスプレス ラスト一気加速! 坂路2F12秒3→11秒7「スピード能力高い」
2025年4月10日 05:29 牝馬クラシック第1弾「第85回桜花賞」の最終追いが9日、東西トレセンで行われた。2戦2勝の無敗馬エリカエクスプレスは坂路で抜群の伸び。1週前追いはCWコースでビッシリ負荷をかけており、重賞制覇を飾ったフェアリーSからの直行ローテだが出来は申し分ない。チューリップ賞を制したクリノメイも坂路を軽快な脚さばきで駆け上がって好気配。前走と同様、落ち着いて臨めるかが鍵になる。
鮮やかなギアチェンジで操縦性の高さを見せつけた。開門直後の坂路に現れたエリカエクスプレス。序盤は1F16秒0→14秒6とリズム重視。道中は適度な気合乗りで我慢が利くと、終盤に差しかかったところでスムーズに加速した。残り2Fは12秒3→11秒7と抜群の伸び。“普通”から“快速”に一気にスピードアップした。杉山晴師は「しまいだけ馬なりで伸ばした。(ラストは)12秒台前半と思っていたら11秒台。普通に走っているだけで時計が出るから、スピード能力が高い」と納得の表情だ。
昨年10月の京都マイルで新馬勝ち。前走フェアリーSは好位3番手から直線で早め先頭に立つと、ほぼ馬なりで後続を3馬身ちぎって、重賞初制覇を飾った。「2戦目でテンションの心配はあったが、パドックは落ち着いていて、思っていた以上の内容。直線、じわっと左にモタれていたけど、初戦と比べればマシだったと思います」と振り返る。
繊細な性格で知られるエピファネイア産駒。新馬戦、2戦目は気性面を考慮して軽めの調整で挑んでいたが、今回はG1舞台。1週前追いはデビューから初めてCWコースでビッシリ負荷をかけられ、3日の栗東CWコースで最速の6F78秒3をマーク。生まれ持った素質は調教を見ればひと目で分かる。指揮官は「フェアリーSの時より今回の方が栗東でリラックスしていて調整がしやすい。精神的な成長がうかがえる」と上積みを伝えた。
デビュー2戦は後続を全く寄せつけない走りで、まだ底を見せていない。「この馬のセールスポイントはポテンシャルに尽きる。条件より平常心で臨めるかがポイントです」。長距離輸送だった前走と違い、当日輸送で臨める阪神は歓迎。持ち前のスピードで一気に頂点まで駆け上がる。