【ラジオNIKKEI賞】エキサイトバイオ 重賞初V 絶好枠生かし勝負どころ馬群割いた

2025年6月30日 05:20

ラジオNIKKEI賞を制したエキサイトバイオと記念撮影をする(左から)今野貞一師と荻野極 (撮影・村上 大輔)

 福島で行われた3歳ハンデ重賞「第74回ラジオNIKKEI賞」は先月結婚した荻野極(27)騎乗のエキサイトバイオが差し切りV。管理する今野貞一師(48)は開業14年目でうれしい重賞初制覇となった。

 幸せ全開のジョッキーが、エキサイトバイオと今野師に重賞初制覇をもたらした。殊勲の荻野極は今年5月、鹿戸雄一調教師の長女でタレントの成瀬琴と結婚したばかり。22年スプリンターズS(ジャンダルム)以来、結婚後は初となる重賞制覇を飾り「重賞を獲るのは一筋縄にはいかない。ホッとしています。毎週応援してくれていますし、こうして結果を出すことができてひと安心です」。ウイナーズサークルではプレゼンターを務めた俳優の竹内涼真にも勝るとも劣らない端正なマスクが輝いた。

 絶好の最内1番枠からゲートを出て、道中は中団で我慢。「無理せず、いい位置でスムーズに運べたらなと思っていました。道中もリズムが良かったので手応え通り、間を割ってくれた時はいい反応をしていました」。初タッグの鞍上が振り返ったように、勝負どころの直線残り100メートルで5番手からスイッチオン。一瞬で馬群を割り、先頭でゴールを駆け抜けた。

 今野師は開業14年目、延べ92頭目の挑戦で待望のJRA重賞初勝利。2着は8回もあっただけに「長くかかったんで、ちょっと気恥ずかしい」と照れ笑いを浮かべた。一方で「スローでヨーイドンのタイプじゃないので(福島の)こういうコースは合うだろうと思っていました」と会心のレースを称賛。続けて「(荻野が)追い切りも乗りに来て感触をつかんでくれたので任せるだけでした」と鞍上に最敬礼した。

 今後は放牧を挟み、秋の飛躍をうかがう。「まだまだこれからの馬。もうちょっと距離はこなすとは思うんですけどね。意外と長めでもいいかもしれない」と指揮官。夏のみちのくでチームエキサイトが貴重な1勝をつかんだ。(出田 竜祐)

 エキサイトバイオ 父レイデオロ 母アニメイトバイオ(母の父ゼンノロブロイ)22年3月10日生まれ 牡3歳 栗東・今野厩舎所属 馬主・バイオ㈱ 生産者・北海道安平町のノーザンファーム 戦績7戦2勝(重賞初制覇) 総獲得賞金5462万4000円 馬名の由来は興奮する+冠名。

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