【小松島競輪 G3阿波おどり杯争覇戦】西田優大 本人も「ビックリ」の単騎捲りで記念初制覇

2025年7月6日 19:26

トロフィーを手にガッツポーズの西田優大

 小松島競輪の開設75周年記念「阿波おどり杯争覇戦」(G3)は6日、12Rで決勝戦が行われ西田優大(27=広島)が単騎で最終1角から捲りV。初の記念優勝を飾った。2着は島川将貴、3着は佐藤慎太郎。3連単<8><6><5>は17万4430円(360番人気)で波乱の決着となった。

 第一声が「信じられない。ビックリしました」。西田はうれしさよりも、とまどいの表情を隠さない。人気は5人で結束する地元の徳島勢に集まり苦戦が予想された。それがふたを開ければ、単騎で踏み込み最終バック過ぎには捲りを決め先頭に立っていた。切り替えた島川の追走を封じ、ゴールを駆け抜けた。

 「菅田(壱道)さんが前受けなら粘ると思ったので、最後方から力の出せるタイミングを見極めていこうと」

 犬伏湧也が打鐘前から強烈カマシ。3番手の小川真太郎が遅れたことで、後方にはなったが内を吸い込まれるように伸びて最終1角から力を爆発させた。

 出身は滋賀県だが、広島の自転車ロードレースのチームにいた縁で広島所属に。メキメキと力をつけて、オールスター(8月12~17日、函館)で初のG1出場も決まった。

 「それよりもF1が2つあるので(13~15日の別府と8月3~5日の高知)予選から緊張します。G1では、まず予選を突破できれば」

 123期としては初のG3制覇で、ニューヒーローの誕生だ。ビッグレース戦線での活躍に期待がかかる。

 ◇西田 優大(にしだ・ゆうだい)1997年(平9)9月19日生まれ、滋賀県出身の27歳。広島支部所属の123期生として2023年4月に宇都宮でデビュー。S級優勝は今回のG3が初めて。通算成績は172戦82勝。1メートル74、73キロ。血液型AB。

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