種牡馬ダノンバラード死す 現役時に手がけた池江泰郎氏「ディープと同じ17歳で…」「産駒を見届けたい」
2025年7月11日 14:50 種牡馬ダノンバラード(父ディープインパクト)が腹膜炎を発症し、10日に繋養(けいよう)先のビッグレッドファーム(北海道新冠町)で息を引き取った。17歳だった。
9日に膀胱(ぼうこう)結石除去手術を受け、その後、体力を消耗。翌朝に力尽き、帰らぬ馬になった。同ファームの蛯名聡ゼネラルマネジャーは「種牡馬として優秀でしたし、この先も楽しみにしていただけに残念です。今年は26頭に種付けしました。残された産駒が血をつないでいってくれたら、と願っています」と思いを口にした。
ディープインパクトの初年度産駒で父と同じく栗東・池江泰郎厩舎所属で10年秋にデビュー。通算26戦5勝で10年ラジオNIKKEI杯2歳S、13年AJC杯と重賞を2勝した。14年アンタレスS14着後に引退、種牡馬入り。イタリアや英国で種付けしていた時期もあり、18年夏に帰国した。
産駒はロードブレスが20年日本テレビ盃、キタウイングが22年新潟2歳S、23年フェアリーSを制している。
▼池江泰郎氏(本紙評論家)突然のことで、びっくりしています。ディープインパクト産駒で初めて重賞を獲った馬。(父と同じく)柔らかくて柔軟性があり、走り方がよく似ていました。凄く期待していた馬なんです。ダービーには出られなかったけど高い能力が備わっていました。ディープインパクトと同じ17歳で世を去って寂しい限り。もう少し長生きしてもらいたかったけど残された産駒がいますから、その馬たちの競馬を見届けたいな、と思います。