【エルムS】ペリエール 突き抜け重賞2勝目! 黒岩師「(秋は)大きなレースで」

2025年8月10日 05:25

<エルムS>直線で突き抜け、重賞2勝目を挙げたペリエール(左)

 北海道シリーズ唯一のダート重賞「第30回エルムS」が9日、札幌競馬場で行われ、5番人気ペリエールが好位から抜け出し23年ユニコーンS以来となる重賞2勝目を飾った。前走の大沼Sに続く連勝で完全復活をアピール。鞍上の佐々木大輔(21)は函館記念(ヴェローチェエラ)に続く今夏、北海道で重賞2勝目となった。

 三たび、北の大地のファンを驚かせた。3番手、絶好の手応えで直線を向いたペリエール。佐々木が激しいアクションでゴーサインを出すと、1番人気ロードクロンヌと重賞2勝ウィリアムバローズの間を割って楽々と突き抜ける。鞍上は「(2走前の)オアシスSからモタれる面が強いので人がサポートして、いいバランスで走れるように心がけた」と汗をぬぐった。

 最内枠から抜群のスタート。「一歩目から最初のコーナーまでしっかりと出していこう」と好位を確保した。高い小回り適性を感じ取っていた佐々木は丁寧なコーナリングで導く。日本一直線が長い東京ダートコースで行われたユニコーンS以来となる重賞2勝目。「5歳になって新しいストロングポイントを見せられた」と殊勲の21歳は笑顔。ペリエールが札幌新馬戦、前走函館の大沼Sに続いて北海道シリーズ3連勝ならば、佐々木もJRA重賞5勝のうち4勝が北海道。「普段リラックスして過ごせているのかな」と自身の滞在適性も明かした。

 見守った黒岩師は「前走後に回復期間はあまり設けられなかったが、引き続きいい状態で送り出せた」と仕上がりに胸を張る。具体的なプランは未定だが、今後は秋に向けて充電予定。「広い競馬場の大きなレースで」とさらなる大舞台も視野に入れる。厩舎としては看板馬アスコリピチェーノ(牝4)が来週末、仏G1ジャックルマロワ賞(17日、ドーヴィル)に挑戦する。「弾みがつくレースになった」と海の向こうにエールを送る快勝劇でもあった。

 ◆ペリエール 父へニーヒューズ 母ソフトライム(母の父フジキセキ)20年2月13日生まれ 牡5歳 美浦・黒岩厩舎所属 馬主・長谷川祐司氏 生産者・北海道新ひだか町のチャンピオンズファーム 戦績16戦6勝(重賞2勝目) 総獲得賞金1億9049万7200円 馬名の意味はフランスの地名より。

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