【ファンタジーS】フェスティバルヒル差し切りV! 皐月賞馬ミュージアムマイルの妹が良血開花
2025年11月2日 05:15 2歳牝馬重賞「第30回ファンタジーS」が1日、京都競馬場で行われた。短期免許で来日初日のクリスチャン・デムーロ(33)騎乗のフェスティバルヒルが1番人気に応えて差し切りV。四位洋文師(52)は15番人気で勝利を収めた23年カルチャーデイ以来2年ぶり当レース2勝目を飾った。
これぞクリスチャンだ。先行勢の壁の真ん中を突き抜けたフェスティバルヒルがゴール前、外から迫る緑帽2頭との激しい叩き合いを制した。鞍上には短期免許で来日初日のC・デムーロ。「ポジションが後ろになってどうなるかと思ったけど、直線に入って馬の真ん中を突いて馬も反応してくれて、いい脚で来てくれた」と相棒のポテンシャルを絶賛した。
デビュー2戦はマイル。初の1400メートル参戦で出遅れは想定内だった。四位師は「どうしてもスタートはみんな速い。それは分かっていたのですぐリカバリーできた」と振り返る。クリスチャンのエスコートで冷静に内を通り、メンバー2位の上がり3F33秒1をマークし、直線抜け出した。
作戦通りのレース運びにトレーナーもうなった。ジョッキー時代の96年、第1回のファンタジーS(シーズプリンセス)を勝利。「3角の並びは絶望的だったけど、(クリスチャンが)慌てず構えてくれていた。最後に脚を絶対使えると伝えていたし、勝ちきってくれて良かった」と騎手目線で鞍上を褒め称えた。
前日の雨の影響で渋る内側を通っての勝利は能力の高さが垣間見えた。「まだまだ良くなる」と狙うはもちろん阪神JF(12月14日)だ。18年ダノンファンタジー、19年レシステンシアもファンタジーSから連勝で2歳女王へ駆け上がった。出世重賞を制し、年末の大舞台へ挑む。
最高の形で兄へのバトンがつながった。天皇賞・秋に兄ミュージアムマイルが出走する。鞍上は同じくC・デムーロ。「乗るのは1年ぶりで、相手は強いけど頑張ってほしい」と3年ぶり3歳馬Vへ意気込む。「祝祭の丘」を意味する馬名。兄妹が連日重賞勝利を飾れば、盛大な祝祭が待っている。
◆フェスティバルヒル 父サートゥルナーリア 母ミュージアムヒル(母の父ハーツクライ)23年1月8日生まれ 牝2歳 栗東・四位厩舎所属 馬主・吉田勝己氏 生産者・北海道安平町のノーザンファーム 戦績3戦2勝(重賞初勝利) 総獲得賞金4478万5000円 馬名の由来は祝祭の丘


